【日曜に読む傑作選】定年退職したビジネスウーマン68歳が接客のプロに一目惚れ

(再びパーソナリティ)

今井通子:
あのお、

相談者:
はい

今井通子:
お分かり頂けましたかぁ?

相談者:
はい、もうほんーとに、なんかもお、ありがたいお言葉でえ。

今井通子:
あのお、ただあ、

相談者:
#$%□

今井通子:
マドモアゼル愛先生もおっしゃってるようにい、

相談者:
はい

今井通子:
慌てて恋に引っ張り込んじゃだめですよ。

相談者:
はい

今井通子:
彼があ、そこのお、プロフェッショナルであるところが素晴らしいんだからあ、

相談者:
はい

今井通子:
それ以外の人格は分かんないんだからあ、まだ、

相談者:
そうですねえ

今井通子:
うん

相談者:
おっしゃる通りだと思います。

今井通子:
で、あんまりその辺が、「あれ?」って思ったらあ、

相談者:
ええ

今井通子:
自分のお、心の中だけのお、片思いのまんま、しまっちゃってえ、

相談者:
ええ

今井通子:
でえ、食事のお、ことだけについては、プロフェッショナルとしての彼をお、尊敬しながらあ、

相談者:
ええ

今井通子:
通えば良いしい、

相談者:
ええ

今井通子:
「なんか、この人いけそう」って思ったら、

相談者:
ええ

今井通子:
プレゼントなり、何なりの方向に行ってもいいかもしれないと思いますけど。

相談者:
ああ、そうですねえ、

今井通子:
うん、その辺、ちょっとねえ

相談者:
ええ

今井通子:
今、あなたのお声を聞いてるとお(笑いながら)

相談者:
ええ

今井通子:
かなり、あ、積極的に焦ってるみたいだからあ、

相談者:
そうですよ、わたしい、

今井通子:
ちょっとお、火消しに掛かってみてんですけど。

相談者:
はっはっ(笑)

今井通子:
ふっふっふ(笑)

相談者:
でも、良かったですご相談させていただいて。

今井通子:
うん

相談者:
変に思われたくないっていう、なんか見栄があるんです。

今井通子:
でも、変に思われたくないっていう見栄は、必要だよお。

相談者:
そうですね、変に思われたくないっていう事はあ、

今井通子:
うん

相談者:
自分からあ、好きだとかあ、そういう事を、あんまり言わない事ですよね?

今井通子:
だからあ、それはまだあ、先の話だってえ。

相談者:
(笑)うふふふふ

今井通子:
愛先生も言われてるじゃないですかあ。

相談者:
(笑)ふふふ

今井通子:
中学生の恋じゃないんだから、急に「愛してる」とかあ、

相談者:
ええ

今井通子:
「好きだ」とかって言うとお、

相談者:
ええ

今井通子:
びっくりされて、フラれちゃいますよ。

相談者:
そうですね

今井通子:
うん

相談者:
うーん

今井通子:
何気ない話から会話をまず楽しむところまで、何とか引っ張って、

相談者:
ええ

今井通子:
数年掛るかもしれないけど。

相談者:
ああ、なるほど

今井通子:
うん

相談者:
うーん、そうですねえ

今井通子:
長い間、楽しんで下さいよ。

相談者:
そうですね

今井通子:
うーん

相談者:
ええ、分かりました

今井通子:
はーい

相談者:
もう、ほーんとに今日はありがとうございました。

今井通子:
はい、どうもお

相談者:
はい、はい、ありがとうございました。

今井通子:
はーい、失礼しまーす。

相談者:
失礼いたします、ごめんくださいませえ

今井通子:
はーい

(内容ここまで)

「この年になって、そういう方が現れるなんて夢にも思わなかった」

聞いてるこっちだってそうだ。

あらゆる身体機能が経年劣化していくわけだけど、こういうアンテナって劣化しないのかね。

 

まずは定年退職オメデトウ。
てか、2年前っていうから年齢からいって、定年後の嘱託も終わったってことかな。
いや、もしかして役員?

どっちにしたって40数年間、同じ会社で勤め上げるなんて、それだけで凄い価値だと思うよ。

もちろん無形の価値っていう意味だけど、退職金と厚生年金とで有形の方も相当なもんだろう。

「仕事にも恵まれ、人にも恵まれ、努力もしましたので、ウフッ」

周りと運に感謝しつつ、自分も頑張った。
さすがのコメントだ。

が、

「何も不満もないし、結婚できなかったことに後悔もないです」

これが余計。
別に誰も聞いてないし。

お決まりの法則の発動だ。
人は、本心とは裏腹なことを口にする。

劣等感や願望を知られまいとする、一種の防衛本能なんだな。
当事者でもないのに、不倫をことさら糾弾する人は不倫願望がある。

だけど、この女の場合、それすらも意識してはいまい。
口にしたことに嘘偽りはなく、裏腹な本心なんて無意識の奥深くに仕舞い込まれたままだ。

そうでもしないと、人並み女との違いは、いやがおうにも毎日突きつけられる。

「仕事をずっと取ってきました」
それで、全然いいハズなのに、女心は複雑なの。

仕事一筋になってしまった自分の人生を肯定するのって、そんな簡単なことじゃないわけよ。

長年親しんできた将棋仲間とは恋仲になれないこの女が、給仕に一目ぼれしたのは、偶然じゃないよ。

 

自分に不満な人ほど相手を理想化する。現実の相手を見ない。
この世に2人といない男性と思って一目ぼれした女性がいるとする。自分に不満な女性である。
<30代からの恋愛ルールズ 加藤諦三>

 


【日曜に読む傑作選】定年退職したビジネスウーマン68歳が接客のプロに一目惚れ」への4件のフィードバック

  1. 彼のことは、あくまで恋愛対象じなきゃダメなのか。
    恋とはそういうものかもしれませんが、先ずは常連客や友人になってから関係を深めていくことは、聡明そうなこのご婦人にとって難しいことではないでしょうに…

    女という生き物は、母性を注ぐ対象が欠けることに、致命的な欠陥を感じてしまうのかもしれませんね。
    身近なハイミス達も多かれ少なかれ、何かを探し、何かに焦ってる感じがします。

  2. 大企業で独身女性が定年まで勤め上げるのはそれほど困難では無い。
    私の勤める上場企業にもゾロゾロ居られます。
    家も購入したし、海外旅行も行き飽きた。ブランド物も腐るほど持ってる。充実と倦怠のあっという間の四十数年・・・
    将来の生活費用も万全だけど・・・
    刻(とき)は容赦なく流れ去ったのです。

    あえて今、「後悔していない」と言い放つこの方が、これほどまでに手放しで浮かれることができるのは自然の摂理なのでしょうか。

  3. それ以上の関係とか慰謝料とか、突っ走ってますね〜

    時間をかけてといってもあと二年で70代。先が見えまくってるぶん、どんどん暴走しそう。

    見事なくらい相手の気持ちは無視なんだよね。ファン以上の気持ちでグイグイ来られても困るだろうに。
    愛先生も煽り気味だけど、客観視させて現実に戻したほうがいいのでは

  4. 読んでてふふ、ってなった。いい意味で。
    もう4年も前の事だけど、今ごろいい関係でいるといいなあ。

    恋愛には疎いのかもしれないけど、立派な人だし。
    浮かれすぎず、どんな結果になってもこの恋心を大切にしてらっしゃると嬉しいなあと傍観者ながら思ってしまう。

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