「困っている人を助けたい」優越する事で安心を得る。2つの世界を生きる女45歳

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
あのお、今あ、マドモアゼル愛先生がねえ、

相談者:
はい

加藤諦三:
ご指摘になった通りなんだよね。
最初に、あなた、「何が、怖いんでしょう?」って言ったでしょう?

相談者:
はい

加藤諦三:
そういう事です。
何が怖いかっていうと、自分自身である事が、怖いんです。

相談者:
・・はい

加藤諦三:
・・孤立と追放が、怖いんです。

相談者:
はい

加藤諦三:
それが怖いんでしょう?

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
そいで、それが怖いからあ、

相談者:
はい

加藤諦三:
どういう形で、今まで、安心しようと思ってたかっていうとお、

相談者:
はい

加藤諦三:
他人に優越する事で、安心しようと思ってたんだよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
あの、「困っている人を助けたい」っていう、その言葉なんです。

相談者:
はい

加藤諦三:
これが、あなたの劣等感。

相談者:
はい

加藤諦三:
・・だって、今、人を助けるほど、あなたは心理的に安定していないでしょ?

相談者:
はい

加藤諦三:
人を助ける事によって、自分が、安心しようとしてるわけですよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
今、不安ですよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
・・だから、困っている人が大切じゃないんですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
自分が安心するために、困っている人を助けたいんです。

相談者:
はい

加藤諦三:
だから、もう、これは、困っている人からすると、非常に迷惑な話。

相談者:
はい

加藤諦三:
あなた、困っている人を助けたら、恩着せがましいから、

相談者:
はい

加藤諦三:
・・・それで、どういうふうに、お父さんとお母さんに、育てられたの?

相談者:
何も言えない子だったみたいで、わたしが、最近、色んな事を話すとお、

加藤諦三:
うーん

相談者:
「そんな事を思っとったん、お前#$%◆たん」っていう言葉が・・

加藤諦三:
うーん

相談者:
#$%◆聞いた時には、ビックリしました。
けどお、

加藤諦三:
うん

相談者:
ちっちゃい時から、何も言わなかった・・黙ってしまう子なん・・だったんだと、思います。

加藤諦三:
要するに、従順な子だったんでしょう?

相談者:
だと思います。
良い子だって、褒められた事はないです。

加藤諦三:
良い子だった事は、褒められ・・だけど、今あなた、従順だったって言ったのは、ど、どういう意味ですか?

相談者:
なんか、自分の、意思を言えない、かったから、従順に、み、は、見えてたのかなあ、と思って、

加藤諦三:
あー、なる、自分の意思があなたは言えないけれどもお・・親から見ると、わがままだ、で我が強かったという事?

相談者:
で、は、よく言います。

加藤諦三:
あー・・結構、お父さんとお母さん、あれだねえ、

相談者:
強い人です。

加藤諦三:
強い人っていうかあ(苦笑)物凄い、あなた以上に不安な人だねえ、心があ。

相談者:
はい

加藤諦三:
なんか、心理的にもう、全然、安定してないよね?

相談者:
はい。
それは思います、だからわたしも大人にならんといけん、と思って、

加藤諦三:
うーん、う、かなりというか、非常に深刻な心の葛藤お、のあるお父さんお母さんだね?

相談者:
そうですね。

加藤諦三:
これはどういう事かっていうと、親から見ると、自分の思う通りの、図式に子どもが当てはまらないと、

相談者:
うん

加藤諦三:
も、わがままな子なんじゃなってしまう。

相談者:
はい、だと思います。

加藤諦三:
例えば、「あなたの意見を言いなさい」って言って、あなたが意見を言うと、

相談者:
はい

加藤諦三:
「そういうわがままな事ばっかり言って」ってなっちゃうんですよね?

相談者:
そう、そうです。だから、何も言えなかったですね。

加藤諦三:
うん・・常に、あなた自身の感情で生きて来なかったんだよね?

相談者:
そうなんです。
それを、今、にもお、母とずっとやってるような事、やってる、自分が見えるんです。

加藤諦三:
うん。
ひと言で言うと、今までね?、あなた二つの世界に住んでたんです。

相談者:
そう、そうだと思います。

加藤諦三:
あー・・そこらへんが、もう分かってるんだなあ・・

相談者:
はい

加藤諦三:
二つの世界に住んでいたんですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
1つはねえ、

相談者:
ええ

加藤諦三:
人にとって、認めてもらう良い子の世界を、

相談者:
そお・・そうです、ええ
嫌でしたねえ。

加藤諦三:
うーん、嫌なんだよね。

相談者:
早く・・・

加藤諦三:
だけど、もう1つは、あなたのお、プライベートな世界なんですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
それで、プライベートな世界で、色んな想像をするわけ。

相談者:
はい

加藤諦三:
で、結構、あれ、そのプライベートの世界でね?、「困っている人を助けたいの」なんの、って言ってるから、

相談者:
うん

加藤諦三:
色んな、そのお、凄い、人から認められてくれるようなあ、

相談者:
はい

加藤諦三:
なんか、そういうそのお、自分の姿なんかを、想像するんじゃないの?

相談者:
はい、します。

加藤諦三:
ねえ?・・そうすとね?
ここまで分かって来れば、もう、色んな事はハッキリします。
つまり、プライベートな世界では、あなたは、結構、凄い人なんです。

相談者:
そうだと思います。
もっとできるのに、と思いながら、

加藤諦三:
そお、の通りです。
だからあ、そういうお父さんお母さんのもとに育てながら、とにかく、今まで、こうやって元気に生きて来て、尚且つ、今まだ、自分の人生の、問題を解決しようと思ってるわけですから、

相談者:
はい

加藤諦三:
よくやってるな、と。

相談者:
はい

加藤諦三:
わたしってよくやってると、そう思って、もう一度、この二つの世界を、バランスを取って下さい。

相談者:
・・バランスですね?・・はい

加藤諦三:
だから、これで、もう、40歳過ぎてるんですから、

相談者:
はい

加藤諦三:
現実の世界と、融合させましょう。
よろしいでしょうか?

相談者:
はい。
現実の世界、はい

加藤諦三:
はい、どうも失礼します。

相談者:
ありがとうございました。

加藤諦三:
はい。
自分自身であるなら、恐れる事は何もありません。

(内容ここまで)

妄想はこの女の趣味

 

人が最も怖れるものは孤立と追放である。
(E.フロム)

 

女:
「『愛が分からん』って言われた時に、じゃ、『愛を2人で探し合いっこしようね』って言って、結婚したんです」

マミちゃん   えぇー!
文枝師匠   探し合いっこって、あんた・・どこですんの?

いや、新婚さんいらっしゃい!だったらこんな感じかなって。

もちろん、女の説明はウケ狙いなんかじゃなく、40代カップルのマジ会話を、これまた真面目に披露している。

似た者どうしなんだな。
上手くめぐり合えたもんだ。
シンパシー感じたのね。

女  「夫は頼まれたら嫌と言えない、人が良い人で」

こういうとことかもさ。
人が良いんじゃなくって、孤立が怖い。
引き受けたことも、きっとイラつきながらやってる。

その証拠に、優しさも根っからじゃないから長続きしないわけよ。
最近あんたに辛くあたるって言うけど、それが正体なの。

似た者どうしだけど、決してお似合いという意味ではないから。
相手どうこうじゃなくて、結婚に向かないタイプ。

で、なんだって?
アンタにジャマされてる俺の夢ってのが、車?、家?

はぁ・・

子ども作らないのは正解だったかも。

 

自分が安心するために困っている人を助けたい。
困っている人が大切なわけではなく、劣等感の裏返し。
(加藤諦三)

かなり毒気を含んでるけど、真理かなって。

別に加藤氏は施しの行為そのものを否定しているわけではない。
自分の行動の源泉を自分自身が理解していないと、自分も苦しむだけだということ。

人の為ではあるけど、自分がそうしたいからするっていうのは、ボランティア精神そのものだ。

 

マド愛  「何でも一個一個、理屈を付けないと行動できない」

フム。
この女ねえ、こういうことを考えること、それ自体が好きなんだと思うよ。

自分はどうして、こうなのか?
とかさ。

そんなこと考えるより、身体動かせ、旨い晩飯作れ、部屋掃除しろ、ってアタシャ言いたいけど、考えることが好きなんだったらし方がない。
趣味はその人の勝手だ。

 

で、この女、好きが高じてクセになっている。

妄想グセ。
妄想癖(もうそうへき)。

ヤバいメンタルみたいだな。
この女の場合、他愛のないもんだから、空想グセと言った方がいいかもしれん。

これ、実はアタシも自覚があってだな。
この女の言ってることが少し分かる。

アタシはその時間の無駄と、バカバカしさに気づいて、直そうとしてきたけどね。

別に特別なことはしていないの。
ついやってしまうのがクセだから。

気づいたら、すぐに頭(かぶり)を振って、
「いかん、いかん」

たったこれだけ。
クセを直すのは本人の自覚と地道な努力以外にないわけよ。

じゃあ、この女、自覚できたのか?

いや、これからも相変わらず考え続けるだろう。
だって、言ったように、この女の趣味だからだ。

自分自身である事が怖いんです(加藤諦三)
自分を自分たらしめようとしない力が子ども時代にあった(マド愛)
あなたは二つの世界に住んでたんです(加藤諦三)

こういう指摘を、この女はとても美味しく頂いた。

悩み相談ではなく、女の趣味につき合わされた両氏、お疲れ様でした。

 


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