日常をルールで縛り妻を壊した自覚なきモラ夫「私も調べて分かったことは‥」

テレフォン人生相談 2020年7月29日 水曜日

妻が申し立てた離婚調停の一回目を終えての相談。
離婚事由は精神的虐待。
いわゆるモラルハラスメント。
道徳や規範、責任や義務、正義やべき論で相手を追い詰める。

離婚はしたくないと言うのだが‥

妻は1年ほど前から精神科に通院。
妻の母から「一緒に居たら娘の体調が悪くなるから」と依頼され、それに応じて相談者一人が実家へ移る。
2,3ヶ月を経て相談者が戻って、しばらくは妻と妻の母とも一緒に暮らしていたが、妻が入院したのが今から半年前。
すでに退院をしているものの、相談者と子どもたちとは別のところに引っ越していて現在に至る。

 

これぞ、The モラ夫。
終始、平坦な話し方に背筋が寒い。

大迫女史から話し合っていないの?と訊かれたときのセリフにゾクッ。

モラ夫 「ルールを設けてたんですけれども、妻にとっては苦痛だったってことなんで、じゃ、どういうふうにルールを決めたらいいのか?ていうのはずっと話をしてた」

「じゃ」から以下は、頭がおかしいとしか言いようがない。

そして極めつけが、
モラ夫 「私も調べて思ったのが、妻は・・」

 

子どもはどうなるんでしょうか?
父子家庭はすでに半年。

管理人くらい、あえてモラ夫側に立って考えてみよう。

調停前置主義といって、家庭の揉め事は訴訟の前に調停での解決を図らなければならないというルールがある。

なので妻側は、今回の調停を訴訟手続のステップとしか考えていない。
相談者の「離婚には応じない」、あるいは「虐待していない」など、主張の違いの言質を取れば即、話し合いの余地なしとして調停を不成立で終わらせる。
たぶん2回目の調停はない。

相談者が是が非でも離婚を回避したいのであれば、逆説的だが戦ってはいけない。

たとえば、虐待のつもりはなかったなんて最悪の主張。
妻には、長期通院・入院実績、医師の診断、母親の証言など、強力なエビデンスがある。
その反論だと、大迫さん言うように、夫婦関係の改善は期待できない。

訴訟において唯一とるべき戦術は虐待を認めること。
そして妻の辛さに共感して見せる。(アンタに共感力はない)
そして心からの反省を示し、二度と虐待はないと誓う。
言葉だけじゃなく、実際にカウンセリングを受けている実績を作る。

当然、妻は否定するが、調停と違い、納得させる相手は妻ではなく、第三者の裁判官だ。

こうしたフェイクに対する妻としては、夫への拒絶は、すでに頭で考えてどうなるものではなく、たとえ離婚が認められなくても夫と暮らすことはあり得ないということを1ミリもブレずに主張するだけだ。

パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: 大迫恵美子(弁護士)

相談者: 男38歳 妻37歳別居中 息子12歳 娘11歳 子どもと3人暮らし

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