母子家庭30年。娘への要求は実はすべて自分がそうありたい

テレフォン人生相談 2020年8月10日 月曜日

娘が1歳のときに離婚して以後2人暮らし30年。
口喧嘩から「出て行け」と言ったら出ていってしまってひと月。

先週、病院でウツとパニック障害の診断を受けたときの問診が、娘が訴えていた症状そのものだったことから娘も同じ病だったに違いない。
治さなきゃいけないので帰ってきてほしい。

 

「娘の収入で生活している」
そりゃあ金づるにすぐにでも戻って来てもらわなきゃ困る。
と思うかもしれんが、それは違う。
このセリフがウソ。

だいたい、週3日昼夜逆転・短時間バイトのスマホゲーム中毒じゃ娘一人の生活費すら無理ゲー(*)。

(*)無理ゲー: 難易度が高すぎてステージをクリアするのが無理なゲームの略。
転じて、「無理」と同じ意味で使われるネットスラング。

 

だからこそ、
「地に足をついた生活してもらいたい」
「そんな(たいして)仕事してないよね」
「出て行け」
養ってもらって出てくるセリフではない。

相談者は福祉で生計を立てている。

だから娘へのセリフは、おま言う、天ツバ(*)には変わりない。
記事タイトルにもなってる加藤諦三の指摘。

(*)おま言う: お前が言うか?、あるいは、お前が言うな。
(*)天ツバ: 天に唾する。(自分に返ってくる)

 

逆に、これまで通り一緒に暮らして病気を治してあげたいというのは母として純粋な気持ち。

と言えば聞こえはいいけど、その中身は共依存

 

常識的に考えて、売り言葉・買い言葉で出ていったとして、一ヶ月はもたない。

じゃあ計画的か?と言えば、賃貸はもっと難しい。
家財もなければ、満足な収入証明も、保証人だって用意できまい。

友人?
これはない。

男?
だったらマシ。

売春?出会い系?

クズ男にケツまくられた母子家庭が、成人するまでの間、福祉に頼るぐらいのこと、堂々としとけばいいと思うのだけど、連鎖はいかんともしがたい。

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)

相談者: 女58歳 30年前に離婚 独身の娘31歳と同居していたが1ヶ月前に娘は出て行った

今日の一言: 自分の不安を解消するための最も安易な方法は他人を巻き込むこと。

加藤諦三:
もしもし?

相談者:
はい、もしもし?

加藤諦三:
はい、テレフォン人生相談です。

相談者:
はい、よろしくお願いいたします。

加藤諦三:
はい、最初に年齢教えてください。

相談者:
はい、58歳です。

加藤諦三:
58歳、結婚してます?

相談者:
いえ、あの、離婚してます。

加藤諦三:
離婚してから、何年ぐらいですか?

相談者:
30年近いです。

加藤諦三:
30年近い?

相談者:
はい

加藤諦三:
すと30年近い間、お1人で暮らしてたんですか?

相談者:
娘と2人です。

加藤諦三:
あ、お嬢さんと2人?

相談者:

加藤諦三:
で、お嬢さん何歳ですか?

相談者:
31歳です。

加藤諦三:
31歳、で、まだ結婚してないんですね?お嬢さん。

相談者:
はい、してません。

加藤諦三:
そうすっと、このお嬢さんと一緒にずうっと30年間暮らしていたということですね?

相談者:
はい

加藤諦三:
はい、分かりました。それで、どんな相談ですか?

相談者:
わたしが・・2ヶ月前に、目を怪我した・・こともありまして、

加藤諦三:
はい

相談者:
役所に、手続きに行ったり、いろいろ、生活上の、困難なことが、

加藤諦三:
はい

相談者:
ありましたので、

加藤諦三:
はい

相談者:
はい。娘にずっとやっていただいたりなんだりしてたんですけど、

加藤諦三:
はい

相談者:
最終的に、娘が・・うつ病とかパニック障害に・・労災から掛かってることをわたしが知らないで、

加藤諦三:
あ、お嬢さんは今、働いてるわけですね?

相談者:
あ、はい。アルバイトですけど働いて・・

加藤諦三:
あ、アルバイトで働いている?

相談者:
います。

加藤諦三:
そうすっと生活は、あー、どういう。

相談者:
娘の収入でえ・・

加藤諦三:
はい

相談者:
生活させてもらっていました。

加藤諦三:
あー、そうですか。それで・・あなたは知らなかったというのは、お嬢さんは、

相談者:
はい

加藤諦三:
うつ病とかパニック障害とか?

相談者:
はい

加藤諦三:
そういう診断を病院から受けていたということですか?

相談者:
いいえ。わたしに、「眠れない」とか、

加藤諦三:
あん

相談者:
「イライラする」とかあ、

加藤諦三:
あはい

相談者:
「食欲がない」とかあ、

加藤諦三:
はい

相談者:
「身体の」?

加藤諦三:
はい

相談者:
「疲れが取れない」とか、

加藤諦三:
はい

相談者:
とにかくいろんなこと訴えてたんですけど、

加藤諦三:
はい

相談者:
先週、あたし自身も、心療内科の先生に(震え声)、診ていただいて、初めて、娘の状態が、分かりました(涙声)。

加藤諦三:
えっとあなたも、心療内科の、先生に診ていただいて、その心療内科の先生が・・うつ病というふうな判断・・

相談者:
はい、うつ病とお、パニック障害。

加藤諦三:
と・・

相談者:
はい

加藤諦三:
あなた、自身がですね?、はい。そいで?

相談者:
で・・診療していただいた関係で・・「こういう症状はありませんか?」って言われてたら・・

加藤諦三:
ええ

相談者:
全部娘に、当てはまっていて、

加藤諦三:
はい、はい、はい

相談者:
それで娘も掛かっていたんだっていうのが初めて・・そのときに、分かりました。

加藤諦三:
はい

相談者:
ですがあ・・1ヶ月前に、「普通の娘さんとか、子どもだったら、親が、怪我したりなんかして病院行ったりなんかするときに」、

加藤諦三:
うん

相談者:
「付き添いとか」あ、「やってもらえるよね?」・・「あなたの仕事先から歩いて数分のとこの病院だから」、

加藤諦三:
うん

相談者:
「なんで一緒に行ってもらえないの?」って言ったら、「1人で行けるでしょ!!」て・・

加藤諦三:
ああ

相談者:
言い返されたんで、

加藤諦三:
ええ

相談者:
普段だったら、わたしも、1人で、なんでも、動いてしまいます。

加藤諦三:
うーん

相談者:
だけれども、自分でなんで動けないんだろう?なんでやれないんだろう?って。自分でも自分のことおかしいなって、あたし自身も思ってたんですけど、

加藤諦三:
うーん、うん

相談者:
娘があ、いる間2ヶ月ぐらい前から、

加藤諦三:
うん

相談者:
話してたんですが、

加藤諦三:
はい・・はい

相談者:
結局は・・こんな生活してるんだったら、わたしの、将来的な身体のことも考えて、

加藤諦三:
うん

相談者:
今、地に足をついた生活してもらいたいから(震え声)、「頭冷やせ」っていう意味で・・「出て行け」って言ったら、ホントに出て行ってしまって、おな・・

加藤諦三:
「出て行け」とあなたが言ったわけですね?

相談者:
はい、言いました(震え声)。

加藤諦三:
そして出て行ったのはいつですか?どのぐらい前です?

相談者:
1ヶ月ちょっと前です。

加藤諦三:
1ヶ月前に出て行った?はい

相談者:
はい

加藤諦三:
あのお・・あなた自身が、お嬢さんの、今の態度に、

相談者:
はい

加藤諦三:
すごい、怒りは持ってるん、ではないんですか?

相談者:
怒りというかあ・・

加藤諦三:
うん

相談者:
結局、短時間のアルバイトをして、

加藤諦三:
うん

相談者:
家に帰って来たら、スマホのゲームをやって、

加藤諦三:
うん

相談者:
普通の人が起きてる時間に、寝るような生活をお、

加藤諦三:
うん

相談者:
週3日やったり、

加藤諦三:
うん

相談者:
あとは・・「夜の、6時7時になっても」、

加藤諦三:
うん

相談者:
「疲れが取れない」(震え声)

加藤諦三:
うん

相談者:
ていうような話をしてたので、

加藤諦三:
うん

相談者:
「そんな仕事してないよね」っていうふうに、

加藤諦三:
うん

相談者:
彼女責めちゃったような・・感じに今なってると思います。

加藤諦三:
うーん、それであなたの・・

相談者:
ただ・・

加藤諦三:
今日の相談というのはあ、

相談者:
はい

加藤諦三:
ま、今、あなたがほ、おっしゃってくれたようなこと、の、中でえ・・

相談者:
はい

加藤諦三:
わたしはどういうふう、な気持ちで生きたらいいんでしょうか?ということですか?

相談者:
そうではなくて、

加藤諦三:
うん

相談者:
娘の病気を治療したいから・・

加藤諦三:
ああー

相談者:
帰って来てほしい。帰って来ないと・・

加藤諦三:
帰って来て、ん・・

相談者:
治療が、

加藤諦三:
うん

相談者:
できないから(震え声)・・

加藤諦三:
ん、うん、うーん

相談者:
助けたい!

加藤諦三:
うん、助けたいねえ・・

相談者:
やらなきゃいけないことを・・やれない。
いつも好きで行ってた場所で、「面接ができる」って言われても、
「行くのめんどくさい」
「なんでそうなの?、いつもあそこには、趣味のことで行ってる場所でしょ?、どうしてダメなの?」って聞いても・・
「いやあ、行くのめんどくさいし」

加藤諦三:
うーん、うん、だから・・

相談者:
「疲れてる」とか「めんどくさい」とか。

加藤諦三:
うん。要するに、要するに今・・

相談者:
彼女が、動かない。

加藤諦三:
あなた、すごく、お嬢さんに対する不満が物凄いわけですよねえ?

相談者:
不満って言えば・・うん

加藤諦三:
それで1ヶ月前には出て行けと行ったけれども、今、戻って来てほしいというのが・・ホントの気持ちですよね?

相談者:
はい

加藤諦三:
だからその、相談というのは・・

相談者:
病気だったっていうのは、知らなか・・

加藤諦三:
まとめて言うと、1ヶ月前に「出て行け」と言ったけれども、

相談者:
はい

加藤諦三:
戻って来てほしいと。

相談者:
はい・・そうですね。

加藤諦三:
それが相談というふうに・・

相談者:
はい

加藤諦三:
考えていいですか?

相談者:
はい

加藤諦三:
はい、分かりました。今日はあのお、スタジオに幼児教育研究の大原敬子先生がいらしてんので、伺ってみたいとおもます。

相談者:
はい・・はい、よろしくお願いいたします。

(回答者に交代)


「母子家庭30年。娘への要求は実はすべて自分がそうありたい」への5件のフィードバック

    1. それなら それで 新しい依存対象が出来て、親娘で協力し合うのかも…
      そして歴史は繰り返す。

  1. 娘が、労災から掛かってるってどういう意味?もしかして労災年金受給者なのかな?
    だったら一人で生活できるかも

  2. 娘さんと連絡はとれているのでしょうか?少しづつでも良い方向に行くことを祈っています。

  3. この母親と居たら心身とも余計病みそうや。
    帰らない方が賢明やと思う。
    ただ娘もかなり病んでそう。
    大原先生は例え話を使う事が多いけどいつも分かりづらい。
    愛先生の例え話の方が的を得ている気がする。

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