サービサーという名の回収業の行動様式。放蕩父の借金は娘に関係ない


2014年10月2日 木曜日

相談者: 女55歳 夫58歳 大学生の息子が2人 一人暮らしの父親86歳

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大迫恵美子(弁護士)

今日の一言: 周りが心配して苦しんでいても、本人は平気。それが借金している人です。

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相談者:
私の実家の父の借金についてなんですけど。
父は荒れた生活というか、慎ましく暮らすことができなくて、趣味だとかにお金を使ってきて、人の借金の保証人をしたこともありますし・・お金に対して大雑把に生きてきたんです。
86歳なんですけど。

今は年金生活なんですけど・・今までの借金が・・私と妹と、娘2人なんですが・・私たちには迷惑かけないから、何も言わないでくれ、聞かないでくれ、って言ってたんですけど・・足りなくなったら、貸してくれ、とか・・返してもらったことは無いんですけど、色々都合してきたんです。

2ヶ月前に妹から、「(父に)400万円の借金があることが分かったよ」って連絡が来たんです。
父に確認したら、元々金融機関に160万を借りてて、40万が利息、延滞金が200万になってると。
その債権が金融機関から別の会社になっているようで、そっちからの督促が来てるようでした。

加藤諦三:
消費者金融のような利息がどんどん増えていくようなところではなくて・・

相談者:
最初は、消費者金融ではないです。

加藤諦三:
今は、その400万が増えていくようなところからの借金になっているんですか?

相談者:
そうですね。
こうしているうちに増えているんじゃないかと、気が気じゃなくて・・。

私たちも散々援助してきて、もう、ちょっと無理だな、っていうのがありまして・・もう、返す能力が無いのに、ほったらかしているということに悩まないのかな?、とも思うんですけど・・歳が歳ですから、いつ亡くなってもおかしくない年齢ですけど、亡くなってしまったら、どうなるの?、って本当に心配ですし・・

加藤諦三:
あなたと妹さんが保証人になっているわけではない?

相談者:
はい。
どうやら、保証人には母がなっているようなんですけど、母は10年前から病気で、車椅子の生活で、2年前から老人施設に入っております。

加藤諦三:
お父さんは一人で暮らしている?

相談者:
そうなんです。
他にも借りていて、色んな商店や・・なんかからも借りて・・電気製品買ったりとかすると・・そういう・・借りて、ということが通用する地域なので、そういうものもあるんじゃないの?、って言ったら、大丈夫、って言うんですけど、大丈夫であったためしが無いので・・。

加藤諦三:
うん。
荒れた生活って仰いましたけど、いつ頃から続いていることなんですか?

相談者:
もう、私たちが物心ついたときから、自転車操業のような状態で、羽振りのいいときはパッパッと使って、蓄えるってことも考えないで、もう、ほんと、自分に振舞うような・・ぐらいの感じで・・。
で、困ったら借りるみたいな・・私たちも、いつもいつもヒヤヒヤ、悩んで・・それぞれ家庭も持っておりますけれど、いつもビックリしながら過ごして・・・きてるんです。

加藤諦三:
こういう騒動が起きて、雲隠れしちゃったということはないんですね。
でも、本人は周りほど苦しんでいないと。

相談者:
それを聞いたときから、私は体調を崩すくらい、くよくよしているんですけど、本人はそんなこともなく・・。

加藤諦三:
分かりました。
そんな状態で、どうしたらいいか分からないということですね?

相談者:
父の借金をどうしたらいいのかと。

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(回答者に交代)

大迫恵美子:
この借金自体は時間が経っているものなんでしょうね?

相談者:
そうだと思います。

大迫恵美子:
40万の利息と200万の延滞金ということなので、そんな怖いところから借りているんじゃなくて、普通の金融機関からお借りになったお金ですよね。

相談者:
はい。
元々はそのようです。

大迫恵美子:
それが不良債権として、サービサーに廻されたということなんだと思います。

相談者:
そうだと思います。

大迫恵美子:
ですよね。
なにか怖い人が来て、ドア蹴っ飛ばしたり、騒いだり、そんなことは全く心配のない借金だと思いますよ。

相談者:
はー、・・そうでしょうか。

大迫恵美子:
このサービサーというのは、色んな金融機関から不良債権を集めて、その回収を業としている会社なのでね、回収だけをやってるんですけど、でも、まぁ不良債権ですので、これは不良債権なんだ、という認識はあるわけで、何が何でも100%回収するんだ、っていうことは、一般論としてはわきまえている、そういう所ですのでね。

で、お父さまに何か財産があれば、それを換価して、お金に換えて回収するってことを考えると思います。

相談者:
なにも無いです。

大迫恵美子:
不動産はないですか?

相談者:
はい。

大迫恵美子:
だとすれば、保証人でもないあなたが、くよくよ夜も眠れないくらい悩む必要はないと思います。
少なくともお父様がご存命中にあなたの所にかかってくることはないです。

相談者:
はぁ、そうでしょうか。

大迫恵美子:
はい。
あ、いや、それをご心配でしたか?

相談者:
そうですね。

大迫恵美子:
今は、お父様の借金なので、保証人でもないあなたにくることはありませんので。
あなたや妹さんの所にね。

相談者:
父も返済能力が全く無いので、このまま放って置くっていうんですか、それは、ほんと、してはいけないことなんですが・・。

大迫恵美子:
いや、放って置くのが良くないっていうのは、お父様の立場として、借りたものは返さないといけない、約束ですからね、それはそうなんですけど、それをしなくちゃいけないのはお父様であって、あなたでも、妹さんでもないのでね。
あなたや妹さんが悩むっていうのは、今の時点では必要の無い考え方ですよね。

それで、お父様にとって、払えないという状況をどうやって打開するかですけど、払えないのであれば、破産の申し立てをするしかないですよね。

相談者:
はーー、はい。

大迫恵美子:
破産手続きの中で、借金は払わなくていいという立場にする。
それが考えられる唯一の方法になると思います。

そういうことをすると、ズルイとか、おかしいとか、考えを持つ人もいるかもしれませんけど、

相談者:
思います。

大迫恵美子:
ただね、そのあたり、若干誤解があるんですが、もちろん、財産があれば、それを充てて返済を考えなくてはいけないんですが、何もなくて払えないのであれば、それはもう、払えないっていう事実に変わりは無いわけですから、サービサーの側からすると債権なんですが、債権を債権のまま残しておくと、サービサーの資産となっているわけですよ。

そうすると、これに対する税金という考え方が発生するわけですよ。
でも、実際には不良債権で回収できないとするとね、お父さんに破産してもらうと、サービサーとしてはそれを償却して、経費として落とすことができるわけです。
だから、なんとか、いずれ、なんて、抱え込まれていると、サービサーとしては逆に迷惑なんです。

相談者:
あーーそうですか。

大迫恵美子:
個人対個人の借金だと、自己破産なんて許せないっていう話も出てきますけど、サービサーは金融機関の一環ですので、コストとして落とせるってことは大変重要な問題なんです。
そこはキチンと合理的に出来ているのでね、なんか、申し訳ないので頑張ります、なんてのは一番迷惑な行為なので。

相談者:
いやー、分かりました。
少し心が軽くなりました。

大迫恵美子:
まず、お父さんには自己破産を考えてもらうこと。
でも、お父さんが言うことを聞かない可能性もありますよね?

もし、このままお父さんが亡くなってしまうと、これは相続財産の対象になってしまいますので、お母さんが半分、あなたがその半分、妹さんが残り1/4という形になってしまうんです。
他に相続人がいなければですけどね。

で、自動的にあなたの所に借金の1/4がきてしまいますので、他に財産が無いのであれば、相続放棄という手続きをなさって。

これを、お父さんが亡くなって、3ヶ月以内にやらなくてはいけないですけど、お父さんが亡くなった土地の家庭裁判所に行って、相続の放棄という手続きをしなくてはならないです。

で、お母さんがご存命なんですから、お母さんに半分いってしまいます。
さらに、お母さんは保証債務が現実化してしまいますので、半分ではなくて、全額の義務が生じてしまいますけどね。

ですから、お母さんも破産しなくてはいけないんですけど。
相続の放棄をして、お父さんの分を振り払う必要があります。

で、もう一点。
このままの状態で、お母さんも亡くなったとき。
お父さんのときに相続放棄したから、借金のことは終わった、と思ったら大間違いで、お父様が亡くなったときに、全額がお母さんの方にいってますから、お母さんが亡くなられたときには、その半分があなたにかかってきますので、そのことも考えないといけないですよね。

相談者:
分かりました。

大迫恵美子:
そういう手立てを考えるとね、そんなにあなたが、悩まなくてはいけない理由はないように思います。
今、できることは、お父さん、お母さんを破産させることです。

相談者:
母もですか?

大迫恵美子:
だって、保証債務がありますから、お父さんが破産してしまいますと、お母さんに全額いきますから。

相談者:
分かりました。

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(再びパーソナリティ)


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