期待が込められた遺産分割協議書。裏切られたときに何ができるか?


スポンサードリンク

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
よろしいですかあ?

相談者:
はい

加藤諦三:
はい、どうも失礼します。

相談者:
はい、はい、どうもありがとうございました。

加藤諦三:
事実は一つでも、その事実をどう解釈するかは人の数だけ出てきます。

スポンサードリンク

(内容ここまで)

「遺産を姉2人弟1人の3人で分けます。弟に2千万を追加したら、弟は姉たちの4倍になりました」

さて遺産はいくらでしょう?

答え (反転すると読めます)

6千万
内訳:
弟が4千万

姉がそれぞれ1千万×2人=2千万

 

なに?、この遺産分割。
戦前の家督相続(*)か?

さすが、大正生まれ(たぶん)の父親だ。

(*)家督相続:
1人の子(多くは長男)に、家(不動産だけじゃない)の統率権限とともに財産を引き継がせるもの。

戦後、1947年(昭和22年)の民法改正により廃止。

 

「わたし、父には大変可愛がられて」

ふーん・・

この遺産分割のし方が父の意向だと知って、なお、そう思えるんなら幸せだけどね。

 

言うまでもなく、現在の民法では兄弟間に差は無い。
どころか、最近は非嫡子(いわゆる隠し子)にすら差は無いという流れだ。

とは言っても、別に差をつけることが禁止されてるわけではない。
兄弟が納得すれば、どんな遺産分割のし方だって自由だ。

・家の維持費として1千万。
・姉が気楽に遊びに来れるために1千万。(笑)

姉らを納得させようと苦心の跡が伺える。
こんなの、特に後者なんて屁理屈もいいとこ。

家屋敷を弟が貰うだけでも大きな優遇なんだから、本来ならば、現預金の分割は、2人の姉にこそ手厚くしなくてはいけない。

 

ちなみに、親父が弟の息子に用意したとかという土地。
そう周知されてあったとしても、実はこれも弟への相続で処理されているはずだ。

姉らが知らないだけで、親父と息子との密約。

だって、孫であろうが、息子であろうが、贈与なんてしてたら大変な贈与税が発生してしまう。

 

こんな不平等な遺産分割なんだけど、姉らは納得したんだよねえ。

父の意向だからという理由があるのかもしれんけど、一番の理由は無知。

だってさ、この人、これだけまとまった遺産分割を経験していながら、いまだに「遺産分割協議書」を知らないんだよ。

当時、分け方に釈然としないものを感じながらも、そういうもんなの?、って納得した感。

 

弟を信用してたって言うけどさ、そうなん?
注意報は出てるのに。

遺産総額について揉めたときに、長女が弁護士を持ち出した途端、弟が折れた話なんて、弟の人となりを思い出させるのに十分だった。

常にあわよくばを考えてて、強く出られると折れる。
一番信用してはいけない人種だってことをね。

メモ書きをチラ見させて話を進めようとするなんざ、詐欺師まがいの仕業だ。
そういう気質なんだよ。

弟は変わったんじゃなく、昔も今も、あんたたちが知ってる、まんまの弟なの。

あんたちだって、弟を信用してたんじゃなく、相続がそういう義務を伴うものという勝手な解釈だったんでしょ。

 

ま、姉より始末が悪いのは亡くなった親父だけどね。

結局、長男という家主を失った生家はどうなるんだろう。
弟は売るつもりなの?
もう売ったの?

 

戦前の家督相続が長男だけに手厚いのはその通り。
だけど、同時に、生涯、家を守り、親族を平穏に統率するという、重い責任を負っていたわけだよ。

大正生まれの親父はその家督相続をマネたつもりでも、戦後生まれの息子にその真意はまったく伝わっていない。

姉たちを洗脳した教育は見事だったけど、惜しい!
息子に自覚を植えつけることに失敗した。

しかも、失敗したことすら気づかない。

親父のクセして息子の人となりを分かっていなかったんだな。

スポンサードリンク


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。