【日曜に読む傑作選】本音を隠し合う家族。大原敬子が予見する残酷な20年後

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
パーフェクトな・・回答だと思いますけども。
つまりね?

相談者:
ええ

加藤諦三:
息子さん達は、お、お嬢さんも。
親が世間の価値観を大切にしてるという事を知ってるんです。

相談者:
うん、なるほどね。はい

加藤諦三:
ですから・・あなた自身、達自身の・・

相談者:
うん

加藤諦三:
価値観を変えるっていう事が・・主な、点です。

相談者:
ちょっと、すいません、あの・・

加藤諦三:
はい

相談者:
ほんとに、情けない親なもんで・・

加藤諦三:
いやいや、そんなこと・・

相談者:
具体的に聞きたいんですけど、

加藤諦三:
ええ

相談者:
あの、例えば息子がそう言って来た時にい・・

加藤諦三:
はい

相談者:
どういう風に言ってやる事が、息子が息子の人生を歩める事に繋がって・・行・・行ける・・

加藤諦三:
もう、ありのままで・・しかないんじゃないですか?

相談者:
ありのままっていうのは・・

加藤諦三:
ありのままっていう事は・・もう・・「休学じゃなくって、学校辞めた方がいいわよ」とか・・

相談者:
うん

加藤諦三:
或いは・・「そんな休学なんてダメよ、ちゃんと行きなさいよ」とか、

相談者:
うん

加藤諦三:
はっきりした事を・・言うだけの、自信、お母さん無いのよ。

相談者:
ああー、ま、心の中では「ふざけるな」って思ってましたけど、ホホ(苦笑)

加藤諦三:
ええ、あ・・

相談者:
(苦笑)

加藤諦三:
ん、それも言ってご覧なさい?、本当の事言ってみる。

相談者:
うん

加藤諦三:
本音を言ってぶつかるんだったらもうぶつか・・った方がいいんですよ。

相談者:
うんうんうん

加藤諦三:
これを言ったら・・喧嘩になると思って言わないと・・

相談者:
うん

加藤諦三:
その事があなたの心の中でもっと大変な事になっちゃうんです。

相談者:
うーん、だからこう、言いようもないような、朝方不安に囚われちゃうんですかね?

加藤諦三:
そ、そういう事、そういう事。

相談者:
ああー

加藤諦三:
自分が自分にとって、どんどん頼りなくなってくの。

相談者:
あーそっか。
ただこう、主人に、こ・・「不安だ」とは言うんだけれども・・

加藤諦三:
うん

相談者:
その、わたしが言った事に対して主人ん、の、不安な事を聞くと自分がもっと不安になるのは確かに嫌だと思って、言わない、っていう事も確かにあるんですよね。

加藤諦三:
言、言わないですよね?

相談者:
うん

加藤諦三:
言わないと、その言わなかった事が、すごい事のように感じて来るんです。

相談者:
うーん、なるほどねえ・・

加藤諦三:
だから、そういう意味であなた、色んな不安を自分で・・首を絞めるっていうか、どんどん自分で不安にしてってんです。

相談者:
あーそうなんだ。

加藤諦三:
うん。ですから、自分の価値観っていうものを・・正面から・・向き合ってみるって。

相談者:
うん

加藤諦三:
もう今何を・・信じて、いるか?・・

相談者:
うん

加藤諦三:
分かんないんです。

相談者:
うん

加藤諦三:
何が、自分の感情だかも分からないんです。

相談者:
うん・・うん、うん

加藤諦三:
ですから・・そこを、考える事が、まず根底ですね。
それをやれば腹をくくれるようになります。

相談者:
なるほど・・何が一番大事かっていう事をよく考えるって事ですね。

加藤諦三:
そういう事です。
今、世間体が一番、大切ですから。

相談者:
うーん。そんなつもりは無いんですけど、結果的にそうなっちゃってるんですよね?(苦笑)

加藤諦三:
「そんな事は無いんだ」と思う事が、

相談者:
ええ

加藤諦三:
実は世間体を心の中でもっと大切な事にしちゃうの。

相談者:
ああー・・か・・

加藤諦三:
「わたし世間体気にしてるんだ」っていう事を認めた方が、

相談者:
あー

加藤諦三:
ずっと・・世間体が大切で無くなんです。

相談者:
あーそっかあ。

加藤諦三:
よろしいでしょうか?

相談者:
ああー、
(音楽が流れる出す)
あーなんか、ええ、大事な事を、ちょっと、はい。少し気付かせていただいたように思います。

加藤諦三:
はい、どうも失礼します。

相談者:
はい、ありがとうございましたあ。

加藤諦三:
人にしがみ付かない。自分にしがみ付く。それが腹を括るという事です。

 


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