余命14ヶ月の息子24歳。本人は治るつもりの中で家族のあるべき態度

(再びパーソナリティ)

今井通子:
わたしい、一応医者なんですが。

相談者:
あ、はい

今井通子:
実はその・・ま、所謂・・医者的に言えば・・本人が・・きちっと、知っていた方がいいという事は、そ、本人に宣告すべきっていう話になるんですが、

相談者:
はい

今井通子:
・・但しい・・ご本人がまだお若いのと、

相談者:
はい

今井通子:
それからもう1つはですね・・心だけの問題じゃなくってえ・・

相談者:
はい

今井通子:
実際にデータとしてもお・・負の話っていうのは、

相談者:
はい

今井通子:
ストレスを増すんですね。

相談者:
・・あーはい

今井通子:
うん。そうするとストレスが、掛かってしまうと・・病は気からっていう言葉が・・ホントに、あって、

相談者:
はい

今井通子:
実際にデータも出ているんですけど。
あの、癌の患者さんに、一方では・・
「上手く行ったよ」・・「これで良くなるよ」っていう声掛けをした?・・人たちと、

相談者:
はい

今井通子:
ま、淡々と治療をした人たち、んーのうち・・

相談者:
はい

今井通子:
えー、所謂、治る、確率が・・声掛けをして「上手く行ったよ」って先生が言った方が良かったとか、

相談者:
はい

今井通子:
えー、そういう事例もあったりするんですね。

相談者:
あ、はい

今井通子:
なので・・結局、ストレス掛かっちゃうとお、所謂、免疫細胞の中の、抗癌たんぱく質4種類あるんだけど、

相談者:
はい

今井通子:
これの出が悪くなっちゃうんです。

相談者:
ああ・・はい

今井通子:
だから、今、明るいお子さんだってお話伺ったし、

相談者:
はい

今井通子:
それから「自分はあと2週間ぐらいで治る」(苦笑)って・・今、言ってらっしゃる時には・・

相談者:
はい

今井通子:
体の中も、自然治癒力一生懸命、使っていると思うから、

相談者:
はい

今井通子:
うん。科学的に言っても、ここで・・あのマドモアゼル愛先生がおっしゃるように・・

相談者:
はい

今井通子:
何ヵ月から何ヵ月とかっていうね?

相談者:
はい

今井通子:
宣告をされてもね?・・大体、そういうふに、あの・・家族の方はですよ?

相談者:
はい

今井通子:
宣告をされてから・・実は、1ヵ月でも2ヵ月でも3ヵ月でも、伸びたりすると・・自分たちの努力で・・それだけ・・伸ばす事が出来た・・っていう喜びがあって、

相談者:
はい

今井通子:
亡くなった後も、自分たちの、宝物のようにしておっしゃる方多いんですよ。

相談者:
あーはい

今井通子:
うん・・なので、そういう事も考えると・・まあやはり、わたしも・・今・・この、息子さんに、話をされるよりも・・

相談者:
はい

今井通子:
マドモアゼル愛先生がおっしゃったようにみんなが・・息子さん見守って差し上げるのがいいと思うんですが、

相談者:
はい

今井通子:
あんまり過度に見守ると、気付いちゃう。

相談者:
・・

今井通子:
で、気付いちゃうと、今度はね、疑心暗鬼になっちゃうから・・

相談者:
はい

今井通子:
そこはね?、凄い見分けて欲しいんだけど、気付いちゃったらこれはもうね・・お話なさった方がいいですね。

相談者:
あ、はい

今井通子:
いつまでも騙しきれなくなったら。

相談者:
あ、分かりま・・

今井通子:
その時はね?

相談者:
はい

今井通子:
それともう1つの事例なんですが。これは、ま、大人の方の場合が多いんですけれど。やっぱり、どっか、い、自分の今いる場所ではないところに旅行に行く?

相談者:
あーはい

今井通子:
うん、人間ってやっぱりどっかで・・旅人の部分ていうのが、あるみたいで。

相談者:
はい

今井通子:
出来ればなるべく空気のいい自然の中がいいと思うんですが。

相談者:
はい

今井通子:
そうするとね?・・あの、自然の中って凄くい、いいのは・・五感は・・全てが使えるんですよ。

相談者:
あ、はい

今井通子:
で、目、だけじゃないんですね。
見えない分・・むしろすごく・・音が聴いたり・・それから香りを嗅いだりい・・

相談者:
はい

今井通子:
味わってみたり・・

相談者:
はい

今井通子:
これあの、空気も味わえるし・・それから、触る・・だから風が、頬を撫ぜて行くような感じとか?
こういう五感をね、凄い使わせてくれるの。

相談者:
あ、はい

今井通子:
うん。
だから・・先生から、
「もうこれ以上動いちゃいけない」みたいな事を言われているんじゃなくて
「1ヵ月に1回いらっしゃい」って言われてる間は・・普通にい、されて、あっちこっち、に、いらしたらどうでしょ?

相談者:
あ、分かりました、ありがとうございます。

今井通子:
はーい

相談者:
はい

今井通子:
じゃ、失礼しまーす。

相談者:
はい、どうもありがとうございました、失礼します。

今井通子:
はい

(内容ここまで)

相談者:
「目が見えない状態になってるんですけども、本人は、
『2週間もすれば治って元気になるんだ』って。
なんで(苦笑)確信があるか分かんないんですけども」

お父さんさ、息子のそのセリフを「明るい性格」だけで理解しちゃうんだ。
告知に関しては、立場、逆になってないか?

今井 「感づいたら隠さない方がいい」

家族と共有するそのタイミングを計っているのは息子の方かもしれん。

ちょうど2年前。
海老蔵が記者会見を開いて妻の病気を公にしたのは亡くなる12ヶ月前の同じ月。
その前月の13ヶ月前には病気の妹と同じ職業の姉が生番組で倒れている。
当然、身内で共有した時期はそれよりも前で、今日の相談者の今と重なる。

 

「高速道路とその先の大渋滞」
<ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる(梅田 望夫 著)>

これは、もう随分前に羽生名人が、将棋界で起きていることを指して言った言葉だ。
ITによって棋士の修行である棋譜の研究はすっかり様変わりし、あるレベルに到達することは容易になった。

しかし、そこから抜け出て人より先んじることもまた昔より格段に難しくなってしまったことを、羽生は一言で表現して見せたわけだ。

これはどんな世界でも言えることで、アタシの一応の専門らしき分野でも、レベルを抜きにすれば客の方が知っていることも少なくない。

 

話がソレた。

パソコン一台あれば、羽生名人が言った高速道路はベッドのすぐ横を走ってるってこと。

息子さん、どこまでかってのはあるにせよ、知ってるんじゃないかなって思ってさ。

お薬一つとっても、裸の錠剤渡すわけじゃないし。
パッケージ見てググれば、どういうときに処方される薬か、素人にわかり易く説明してくれているサイトはいくらでも見つかる。

放射線治療、自覚症状、etc.
感づく材料には事欠かない。

結末まで分かる闘病ブログだってある。

余命宣告は言うまでもなく、痴呆宣告が過酷過ぎる。

 


余命14ヶ月の息子24歳。本人は治るつもりの中で家族のあるべき態度」への3件のフィードバック

  1. こういう相談は主治医とするべきだと思う
    でも脳外科医って激務だしこういう相談得意じゃなさそうだと判断したからここに聞いてきたのかなと

    それにしても解答がマド愛さんってないでしょうって思ったけどすごく真っ当な事言ってて正直びっくりした

    今日ほど今井先生いてよかったと思った事ないです

    家族が一丸となって長男さんの余命をより良きものにしてあげてほしいです
    きっと賢い長男さん感謝されて最後の日を迎える
    んじゃないでしょうか

    でもそれまでの道はとんでもなく厳しいですよね
    頑張れ家族
    良い在宅ターミナルのドクターを見つけてほしい

    本当に世の中不条理ですよ

  2. 皆一切終わりがあることは知っている
    が、今を生きる身であって死を受け入れられる人などあるのだろうか?
    理解と覚悟は違う
    明日、死ぬ未来があったとしても私は知りたくない
    死ぬその瞬間まで今を生きる人にとって
    間違いのない余命宣告などよけいなお世話
    ロッククライミングを楽しんでいる人に
    それ落ちたら死んじゃうよ。と通りすがりが言うが如し
    医者も辛かろう
    余命宣告とは親に向けたものであろうかと・・
    本人には決して言わないほうがよろしいと思います

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