激励に涙したアスペ君の6年後。倉庫バイトでパワハラに苦しんでいた

テレフォン人生相談 2020年7月31日 金曜日

わずか4人の職場の物流倉庫。
所長、女性事務員、現場の先輩、相談者。
およそ2年前から先輩のパワハラに苦しんでいる。

加藤諦三 あなたは先輩の餌(エサ)

まあ、パワハラなんでしょう。
仕事のミスやらきっかけみたいなのは相談者にあるようだけど、就業時間外の電突がもう一事が万事。
歯止めがない。

質問にあった法律の存在。
野島弁護士は言及しなかったが、一応ある。
その名もパワハラ防止法。
(正式名は、労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律)

電突は言うまでもないが、日頃の振る舞いがパワハラの要件を満たすかどうかはググってみるといい。
所長に言うときにあえて引っ張り出すこともないが、気持ち的な後ろ盾にはなろう。

 

さて、
特徴のある博多弁。
実は6年前にも掛けてきている。

現在の男の正しい年齢は自己申告プラス10の50歳。
前回の相談で年譜を詳細に説明していたからだ。

そして、
相談者を理解するのに欠かせないプロフィール。
それは自閉スペクトラムの第一象限、知的障害を伴わない発達障害。
身体障害者手帳を持つガチのアスペルガー症候群だということ。

そうすると、今日の相談も様相が変わってくる。
たぶん今のバイトは一般就労。
彼が探していた障害者枠雇用ではない。

もし万一、障害者枠だとしたら、駆け込む先は公共職業安定所、ハローワークだ。
指導されるべきは会社。
障害がなんら考慮されていない。

6年の間にどれだけの転職があったのかは分らない。
けど、はっきりしたことは障害者枠雇用が相変わらず希少だということ。

だから相談者の立場なら、福祉に頼りながら障害者枠雇用を気長に待つことだって出来なくはない。

にも関わらず、障害者にとって劣悪な環境となる一般就労に甘んじながら、自立にこだわり働く意欲を失わない相談者。
前回の高橋龍太郎の言葉はお世辞じゃない。

「あなたは立派」

 

龍太郎が吹いた自虐話にアタシも笑った。
せっかく締めに口出した勝野洋を容赦なく無下にするところが予定調和を知らないアスペの正直さ。

なにより、悩みながらもおしゃべりで、どこかしら明るさがあった。
話を聞いてくれたことの喜びを素直に表現し、勝野洋と高橋龍太郎を笑顔にした。

社会に適用しようとするあまり、こうした個性まで押さえつけることを改善したと言うのだとしたら、おかしな社会。

言葉を誤解され職場を転々。診断後も心無い言葉に凹む手帳持ちアスペルガー

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 野島梨恵(弁護士)

相談者: 博多弁の男40歳独身 両親と同居

今日の一言: I should not be bothered. わたしの気に入らないことはあるべきではない。そう思ってる人がいます。

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交通事故で昏睡3ヶ月。彼女の親に水向けられ捨てるか否かで悩み始めた男42歳

テレフォン人生相談 2020年7月30日 木曜日

2年前からつき合い、結婚話も出ていた2人。
3ヶ月前に彼女が交通事故に遭って今も意識不明。
医師から聞いた診断名をネットで検索すれば先が見えない。
彼女の親から「踏ん切りをつけて」「あなたの人生を考えて」と言われた。

なお、タイトルの捨てるというのは相談者のセリフから。

 

脳挫傷かしら。
事故から3ヶ月。
一命をとりとめ、ICU(集中治療室)を出て、症状が安定。
何の変化も無い静かな日々が過ぎていく。

確かに身の振り方を考える時期かもしれん。
悩んでるってことは、まあ、そういうことだ。

「とてもそんな気持ちにはなれません」って、そんな綺麗事。
その言葉と相談する行為は矛盾でしかない。
まさに今、アンタは「そんな気持ち」になってるの。

考えてみれば相談者は微妙な立場だ。
経済的な負担があるわけでもなく、看病するわけでもなく、身の回りの世話をするわけでもなく、見舞いたって何もやることはない。
別れを決心したとして、それを伝えるべき人は意識がない。

この責任のなさ、自由度が逆に相談者を苦しめる。
彼女を捨てるのは何ものにも邪魔されない100%自分の自由意志。

「僕が逆の立場でも同じことを思う」
意思決定に折り合いをつけようとしているんだけど、それは意識不明の自分に寄り添い続けることが彼女にとっては不幸、翻って今の自分もこのままだと不幸になるという前提。

愛したのは健康な彼女。
この残酷さを否が応でも自覚させられる。
死別よりも心理的負担は大きい。

パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 三石由起子(三石メソード主宰、作家・翻訳家)

相談者: 男42歳 交際相手35歳 意識不明で入院中

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日常をルールで縛り妻を壊した自覚なきモラ夫「私も調べて分かったことは‥」

テレフォン人生相談 2020年7月29日 水曜日

妻が申し立てた離婚調停の一回目を終えての相談。
離婚事由は精神的虐待。
いわゆるモラルハラスメント。
道徳や規範、責任や義務、正義やべき論で相手を追い詰める。

離婚はしたくないと言うのだが‥

妻は1年ほど前から精神科に通院。
妻の母から「一緒に居たら娘の体調が悪くなるから」と依頼され、それに応じて相談者一人が実家へ移る。
2,3ヶ月を経て相談者が戻って、しばらくは妻と妻の母とも一緒に暮らしていたが、妻が入院したのが今から半年前。
すでに退院をしているものの、相談者と子どもたちとは別のところに引っ越していて現在に至る。

 

これぞ、The モラ夫。
終始、平坦な話し方に背筋が寒い。

大迫女史から話し合っていないの?と訊かれたときのセリフにゾクッ。

モラ夫 「ルールを設けてたんですけれども、妻にとっては苦痛だったってことなんで、じゃ、どういうふうにルールを決めたらいいのか?ていうのはずっと話をしてた」

「じゃ」から以下は、頭がおかしいとしか言いようがない。

そして極めつけが、
モラ夫 「私も調べて思ったのが、妻は・・」

 

子どもはどうなるんでしょうか?
父子家庭はすでに半年。

管理人くらい、あえてモラ夫側に立って考えてみよう。

調停前置主義といって、家庭の揉め事は訴訟の前に調停での解決を図らなければならないというルールがある。

なので妻側は、今回の調停を訴訟手続のステップとしか考えていない。
相談者の「離婚には応じない」、あるいは「虐待していない」など、主張の違いの言質を取れば即、話し合いの余地なしとして調停を不成立で終わらせる。
たぶん2回目の調停はない。

相談者が是が非でも離婚を回避したいのであれば、逆説的だが戦ってはいけない。

たとえば、虐待のつもりはなかったなんて最悪の主張。
妻には、長期通院・入院実績、医師の診断、母親の証言など、強力なエビデンスがある。
その反論だと、大迫さん言うように、夫婦関係の改善は期待できない。

訴訟において唯一とるべき戦術は虐待を認めること。
そして妻の辛さに共感して見せる。(アンタに共感力はない)
そして心からの反省を示し、二度と虐待はないと誓う。
言葉だけじゃなく、実際にカウンセリングを受けている実績を作る。

当然、妻は否定するが、調停と違い、納得させる相手は妻ではなく、第三者の裁判官だ。

こうしたフェイクに対する妻としては、夫への拒絶は、すでに頭で考えてどうなるものではなく、たとえ離婚が認められなくても夫と暮らすことはあり得ないということを1ミリもブレずに主張するだけだ。

パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: 大迫恵美子(弁護士)

相談者: 男38歳 妻37歳別居中 息子12歳 娘11歳 子どもと3人暮らし

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楽しさを共有できない。話し好き妻がついに嫌いになる聞き役を果たせなかった夫

テレフォン人生相談 2020年7月28日 火曜日

夫婦の会話はなく、時間を合わせる努力もせず、作った食事は別にとるような生活。
3年前に娘が家を出て2人きりなってよりひどくなった。

リセット(離婚の意味かと)した方がお互いのためだと思っているが、まじめな夫に特段悪いところがあるわけでもなく、実家の両親も気持ちを分かってくれない。

昔は相談者の方からしきりに話しかけていた時期もあったが、夫がウツ病になり、言葉を選ばなければいけないようになって会話が減っていった。
ウツは回復して転職も果たしたものの、今ではもう「夫が嫌い」。

同窓会の幹事を務める社交的な相談者。
話し好きなのは聞いてて分かる。

もし夫が妻のおしゃべりの聞き役なら「割れ鍋に綴じ蓋」。
だけど聞いてると「水と油」。

相談者 「
夫は言葉にすごく敏感だから。
本当はお互い嫌なことも口に出して言いたい放題言い合いながら会話をしたいんだけど悪い言葉を使うとすごく怒る。

同窓会はね、夫は嫌いとかじゃないの。
鬱で退職して1年休んで再就職間もない54歳の男は今が一番遠いところにいるだけなの。

アンタにも旦那にも、言葉を掛けるとするなら「お疲れ様でした」。

こういうの、あきらめの境地の熟年夫婦は多いんでしょうけど、
まだ51歳という若さがそうはさせじと葛藤している。

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 田中ウルヴェ京(シンクロ銅メダリスト、メンタルトレーナー)

相談者: 女51歳 夫53歳会社員 結婚23年2人暮らし 娘20歳学生

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作られた明るさがコミュニケーションを破壊する。自発的な感情で人と関わること

テレフォン人生相談 2020年7月27日 月曜日

フム。
ここまで抽象的な相談も珍しい。

心の葛藤。
もっとも、具体的なエピソードは必ずあるわけで、そこに踏み込まずに抽象的なまま相談に乗ったのは他でもない黄金コンビ。

リスナーは、原理的、セオリー的講義を聴くことになった。

逆に、抽象的であるがゆえに共感する人は多かったかもしれん。
人づき合いが苦手な人が、小さい頃は明るく人気者だったってのはよく聞く。
明るい人は寂しい人ってのも刺さった人が多いのでは?

加藤本で補足すると、意識と無意識の乖離がコミュニケーション能力を破壊するのは、
「人はその人の無意識に反応します」(加藤諦三)
だから。

乖離したコミュニケーションがずっと続けばいいのだけど、もたないの。
どこかで破裂する。
長く付き合うほどに、もたないことが起きるっていうのかしら。
だから長期的な関係を築くことができない。

なんか自分のこと喋ってる気になってきた。

あと、加藤先生には大変申し訳ないんですが、

たとえば
「君ってさ、ホントは寂しがり屋でシャイなんだよね」

こう言われて否定しないする女はいない。
言う男が男ならキュンキュン。
もし否定されたら、おめえが言うなっていう意味。

オバサンとしては、高校生の頃に溜まり場の boy meets girl が、10年かかって結婚に至った経緯を訊いて欲しかった。

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)

相談者: 女45歳 夫45歳 結婚17年 長男15歳 長女11歳 次女8歳

今日の一言: 意識と無意識の乖離、これがコミュニケーション能力を破壊します。

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頼らない女アピールで結婚も歯車狂って優しさに惚れた夫の本性に気持ち冷める

テレフォン人生相談 2020年7月25日 土曜日

結婚して2年の妊娠8ヶ月。
実父の下で別居中。

どうやら、収入面で結婚に及び腰だった彼に、その心配はないみたいなことを言って結婚したことが仲違いの発端になっているもよう。

結婚当初から夫と生活費を折半していたものの、妊娠4ヶ月あたりでつわりが酷くて入院し退職。
養って欲しいことを口にした途端、優しかったハズの夫が豹変し、罵る言葉まで。
この先、夫とやっていけるか?
離婚に悩んでいるみたいなのだが、夫への気持ちが冷めてしまったらしい。

 

男46歳、身重の妻を罵ったあとに自己嫌悪に陥らないのかしら。

男も女も、交際期間中のセリフなんて結婚までの方便だ。
夫の優しさも方便。

番組では、愛情が失せた夫婦関係の継続を勧めることはままある。
それは、資金を貯えたり、就活や資格取得など、自立の準備期間、あるいは有責の証拠集めなど、あくまで離婚に向けた一時的なものとして。

夫の収入を有効に活用しましょうってことなんだけど、アンタには無意味。

ちょっと心配なのは、
結婚前のセリフもそうだが、
契約社員の更新をしなかった理由と、
父親からの援助を断った下り。

そして、会社を辞めたことを夫に打ち明けられず、意を決して夫に言ったセリフが、
「養ってください」

その言い方・・

人に迷惑かけることを恐れるあまり、頼むことに臆病。
弱音を吐くことができない。
ご立派だけど、自己評価の低い人の傾向。

晴れて母子家庭に臨むにあたっては考え方を改める必要がある。
頼れるもんは全部頼る。
公的なものはもちろん、プライベートも、他人でも。

女 「養ってほしいという考えはないからね安心してね」

行き遅れの婚活ブログにでも感化されたか。
もっとも、離婚すればその言葉にウソはなかったことになる。

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 坂井眞(弁護士)

相談者: 女31歳 妊娠8ヶ月 夫46歳自営 結婚2年別居中 母と別居中の父と2人暮らし

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