テレフォン人生相談 2020年10月24日 土曜日
相談者の住む実家を目指すも迷ってしまって保護された兄を自宅に送り届けたら、兄の奥さんが露骨に迷惑そうな態度。
認知症を看てもらうべきだが、訊けば兄は健康保険証がなく病院に掛かれない。
ドアを開けたら同じ顔が2つ。
言い合ってるうちに夫婦喧嘩の錯覚。
とかないかしら。
退職すると、同時に公的医療保険の資格も失うので、延長するか、国民健康保険(国保)に加入しなければならない。
このとき初めて国保の負担の大きさに驚く人は多いみたい。
延長といったって、それまで会社と折半していた保険料が全額自己負担になるし。
ちなみにアタシがここ1年で病院に掛かったのは3ヶ月おきの歯科検診とクリーニングだけ。
仮に無保険で10割負担したとしても支払った保険料よりは少ない。
だからって、プチ脳梗塞で100万円を超える医療費が、3割負担と高額医療費返還のおかげで数万円の出費で済んだ同僚を見てると無保険は考えられない。
国民の義務(同時に権利でもある)とはいえ、まさに保険。
損保や民間保険みたく、利用に応じて保険料が変わるとかはない。
使い放題。
喘息持ちもアトピーも、アル中もニコチン中毒も、みんな同じ保険料。
我が国において個人医療保険が苦戦するワケだ。
アタシだって、今は保険財政を支える側でも、いずれきっと支えられる側に回る。
相談者の兄だって、これから支えられる側になろうというときになって無保険になるんじゃ、一番損な役回り。
だからって、もしいつでも加入できるなら、健康なときに保険料を払う人はいなくなる。
無保険を解消するにあたって、累積の滞納分を請求されるのは公平性の観点から当然といえる。
成年後見人に関しては坂井眞弁護士よりも相談者の理解の方が正確。
義姉が娘(独身の長女)の扶養に入っていると言うからには、義姉とかなり突っ込んだ話をしたと思われ。
相談者
「
『(年金受給の)手続きをしてよ』って言ったら、
『もうしてある』って言うんです
」
成年後見人の申立書には希望の候補者を記す欄がある。
空欄で申し立てれば、それは裁判所の選任に委ねるということ。
記入する場合は、推定相続人全員の署名に印鑑証明書を添付する必要がある。
兄の推定相続人は妻と娘二人。
たとえ相談者にやる気があっても、候補欄に相談者の名前を書いては申し立てすらできまい。
パーソナリティ: 今井通子
回答者: 坂井眞(弁護士)
相談者: 男64歳 双子の兄64歳 兄嫁70歳前くらい 兄の長女30歳くらい 次女24歳くらい