テレフォン人生相談　2020年10月17日　土曜日

3年前に嫁が子どもを連れて出ていく形で息子夫婦が離婚。
1年前に元嫁が息子相手に調停を申し立てて現在に至る。
同じ頃に元嫁は自己破産している。

息子に黙って嫁の無心に応じてきた相談者。
嫁が出ていく前に家族会議でこのことを公にし、嫁の家財を担保代わりすると言ったにも関わらず、息子との調停で嫁がそれを返すように要求していて、調停員からも返すように息子は言われている。

 

着物とタンスなんていくらにもならないと思うんだけど、感情的なものかしら。

アンタにしてみたら「借金踏み倒しといて何言ってんの？」

そうだけど、息子が養育費を払ってたら嫁が調停を起こすことはなく、家財が俎上にのることすらなかった。

アンタが贈ったものかな。

 

そもそも姑に無心できる嫁ってのが想像を超える。
しかも小口。
応じる姑。

この関係が成り立つのは、息子が満足な生活費を入れてくれないケースと相場が決まってるんだが。
家賃名目に至っては取り立て先はアンタの息子でしょうに。

自己破産まで膨れ上がらせる自己犠牲がイマイチ引っかかるんだけど、ベースは、繁殖力だけは旺盛な生活力のない男と金銭感覚がズレた女。

75歳。
お金の使いみちに自分亡き後の評判も考えていい頃じゃないかしら。
息子になり代わって養育費を負担する姑もいるから参考にしてみて。

養育費の金主は年金母82歳。20代後半となった今も変わらぬ額を請求してくる元嫁

 

さて、今日のメインテーマは自力救済。
少なくともここ数年の相談には登場していない初見の言葉。

日常用語ではないものの、字ヅラから受け取るイメージはとってもポジティブ。

ところがどっこい。
大迫女史のレク通り、ネガティブな法律用語。
近代国家で自力救済は禁じられている。

意味は、
法を逸脱して、あるいは法的手段に拠（よ）らずに被害を回復しようとする行為。

今日の相談者が、借金のカタとはいえ、嫁の合意を得ずに家財を担保にしたのはこれにあたるというわけ。

たとえ盗まれたものであっても、強奪して取り返すことを法律は認めていない。

被害者にとっては納得し難いものがあるが、仇討ちが認められないことは誰にでも分かる。

もっとも、明示的に自力救済を直接禁じている条文はなく、グレーゾーンも存在するのが自力救済。

実際、置きっぱにした車を土地の持ち主に処分されてしまい、損害賠償請求訴訟を起こしたけど認められなかった。

 

現代では復讐も法に則って行う必要がある。

♥「地獄に落としたい」親子で同じ女に踏み倒されて留置所送りの男が復讐に燃える

 

パーソナリティ：　今井通子
回答者：　大迫恵美子（弁護士）

相談者：　女７５歳　夫　次男４６歳　次男の元妻４２歳　次男の元妻が引き取っている子ども（小３の長女　年中の次女　年中の長男）

今井通子：
もしもしい？テレフォン人生相談です。

相談者：
あ・・あ、すいませんお世話になります。よろしくお願いいたしますう。

今井通子：
はい。今日はどういった、ご質問ですか？

相談者：
今日はですね・・

今井通子：
はい

相談者：
次男の・・

今井通子：
はい

相談者：
・・嫁が、

今井通子：
はい

相談者：
自己破産する前に、

今井通子：
・・はい

相談者：
嫁の持ち物をわたしが・・貸してたお金の肩代わりとして担保として全部取ったんですよね。

今井通子：
はい

相談者：
そしたら・・次男が別れ・・離婚しちゃって、

今井通子：
はい

相談者：
調停を・・起こしてるんです、向こうのほうで。
相手方で。

今井通子：
はい

（ワン、ワンワン）

相談者：
それでえ、あのお、いろいろ調停のときにですね、

今井通子：
ええ

相談者：
調停員の方が、

今井通子：
はい

相談者：
担保を取ったのにも関わらず、

今井通子：
はい

相談者：
あの、嫁に来たときの物をね、着物からタンスから全部ね、返してよこせって言うんですよ。

今井通子：
あ、はい

相談者：
それで調停員の方が、

今井通子：
はい

相談者：
「返すにあたって」は・・

今井通子：
・・はい

相談者：
「調停では」、

今井通子：
はい

相談者：
「普通の常識は通りませんからね」つって、すごい、言い方したらしいんですよね。

今井通子：
はい

相談者：
だけど、担保っていうのはわたしが貸した物、家（うち）の家賃を入れないからその物に対しての、担保なんですよ。

今井通子：
はい

相談者：
それを、息子にその・・調停で、あのお、担保として取った物に対して、

今井通子：
・・はい

相談者：
息子に「全部返してよこさないと養育費やなんか、たんまり取るぞ」っていう言い方したらしいんですよね。

今井通子：
はい

相談者：
それってちょっとわたし・・納得いかないんですけれども、法律的にはどういうもんなんでしょう？

今井通子：
あーなるほど。

相談者：
ええ

今井通子：
まず、あなたおいくつ？

相談者：
７５歳です。

今井通子：
７５歳

相談者：
はい

今井通子：
息子さんは？

相談者：
あの、４６歳です。

今井通子：
４６歳

相談者：
はい

今井通子：
お嫁さんおいくつだって？

相談者：
４２歳です。

今井通子：
４２歳

相談者：
はい

今井通子：
自己破産されたのは、

相談者：
ええ、嫁です。

今井通子：
お嫁さんがなんか事業をやってらしたの？

相談者：
いえいえ、事業も何もやってない。とにかくあのお・・借金まみれ。

今井通子：
金遣いが荒かったっていうこと？

相談者：
そうなんです。どっかね、みつい・・誰かに渡してるんじゃないかって、時々・・あの、わたしのところに電話掛かって来てね、

今井通子：
ええ

相談者：
「支払いが」ちょっと「できなから、今すぐ」あの・・「子ども保育園入れたあと」？、「１０万、貸してください」って。２万だとか・・そういうふうにね、じっと来てたんです。

今井通子：
え？お子さんがいらっしゃんの？

相談者：
そうです。

今井通子：
お子さんは、な、あの、男の子さん女の子さん何歳？

相談者：
あ、上が、女で小学校３年。

今井通子：
はい

相談者：
あ、真ん中は女の子で年中(*)さん。

(*)年中：　ねんちゅう。2年保育。対象は4、5歳

今井通子：
はい

相談者：
長男、１番下の子が、男の子でえ、年中さんです。

今井通子：
はい・・ていうことは、

相談者：
はい

今井通子：
ご次男、結婚何年目ぐらいなんですか？

相談者：
・・えーと、大体、１０年ぐらいいい・・

今井通子：
１０年ぐらい？

相談者：
ですねえ。

今井通子：
ご結婚された当初ぐらいから、

相談者：
ええ

今井通子：
奥さんが・・金遣い荒いっていうのは分かってたの？

相談者：
いや、分からなかったんです。

今井通子：
いつ頃分かったの？

相談者：
それがねえ、えーっとお、６年・・７年ぐらい前ぐらいかなあ？急に、「息子に」い、「内緒で」？

今井通子：
はい

相談者：
「お金貸してくれ」って言って、頻繁に掛かって来たんです。電話が。

今井通子：
ん

相談者：
そいで掛かって来たら、もう朝の・・８時ぐらいにはもう大体、うち取りに来るんです。
「１０万貸してくれ」と。

今井通子：
で、それは息子さんがいらっしゃんの？

相談者：
うんうん（否定調）、嫁が、「息子には絶対言わないでください」って、「約束してください」ってことで。

今井通子：
はあ

相談者：
でわたしが貸したんです。

今井通子：
なるほど。

相談者：
ええ

今井通子：
で、それって、あれですかね？、その担保として、

相談者：
ええ

今井通子：
着物とか箪笥を取ったわけ？

相談者：
ん、わたしがね。
あの、嫁が、あの、出て・・行くような・・あ、感じがあったもんだから、

今井通子：
ふうん

相談者：
もうこれはあなたに、あの、あれしたのは、これだけがあるんだからっていうことで家族会議開いた席で、

今井通子：
はい

相談者：
「わたしがこれだけ貸したん」、あるん「だから、あなたにはもう、一切返さないよ、わたし担保として取りますからね」って本人に直接言いました、何回か。

今井通子：
ああ
で、これあの、なんか、書面で残してます？

相談者：
それがね、残してない、わたし、自分でメモって、は、みんなあるんですよね。

今井通子：
なるほどねえ。

相談者：
ええー

今井通子：
これは何？ご主人はご存知なの？このことは。

相談者：
あの、その家族会議開いたときにわたし初めてそれ全部出しました。

今井通子：
あーなるほど。じゃ、ごぞ・・

相談者：
みんなの前に。

今井通子：
ご存知なわけよね？

相談者：
ええ、知ってます。

今井通子：
で息子さんはいつ、知ったの？

相談者：
その家族会議のときです。

今井通子：
あー、そうなの？

相談者：
ええ

今井通子：
それで何？、離婚って決まったのはいつですか？

相談者：
それが３年ぐらい前ですね。

今井通子：
３年前？

相談者：
ええ

今井通子：
はい
で、結局そうすると、その３人のお子さんは今どうなってらっしゃるの？

相談者：
あ、嫁のほうに行ってます。

今井通子：
お三方とも？

相談者：
ええ
黙ってねえ、「実家のほうへ遊びに行ってきます」って言ったっきりだったんです。

今井通子：
・・あ、で、もうそれで３年経ってるってこと？

相談者：
そうです、そうです。

今井通子：
はあ、ああ

相談者：
うん

今井通子：
で、結局、

相談者：
ええ

今井通子：
その・・息子さんが、

相談者：
ええ

今井通子：
離婚届を出したのが３年前？

相談者：
そうですね。

今井通子：
でこれはもう、離婚は成立してんの？

相談者：
もう成立してます。それは。

今井通子：
はい

相談者：
それで今、あの・・

今井通子：
で、今・・問題になってるのは（含み笑い）、

相談者：
うん

今井通子：
じゃあ、今、よ、要するに、その何？、自己破産をしたのは・・彼女のほうですよね？

相談者：
そうです、はい

今井通子：
ええ
で、その、自己破産はいつしたんですか？

相談者：
１年ぐらい前ですね。

今井通子：
１年前？

相談者：
ええ

今井通子：
はい
で、自己破産をして、

相談者：
ええ

今井通子：
で、その後お、えーお子さんと・・

相談者：
ええ

今井通子：
彼女は、一緒に住んでるわけでしょ？

相談者：
そうです、はい

今井通子：
うん
で、養育費だなんだの話は・・

相談者：
ええ

今井通子：
離婚のときじゃなくて、そのあとから、出て来た話？

相談者：
そ、ええ、調停を起こされて・・

今井通子：
うん

相談者：
・・それで始まってるんです。

今井通子：
ええ
で、その調停を起こしたのはそうすると何年前、何ヶ月前？

相談者：
大体１年、おな、同じ１年ぐらい前ですね。

今井通子：
１年前？

相談者：
ええ

今井通子：
はい
で、さっき、１番最初にお話しになった・・

相談者：
はい

今井通子：
「担保に取った物を返せ」

相談者：
ええ

今井通子：
ていう話が出て来ました。

相談者：
はい

今井通子：
はい
今日のご質問をまとめるとあなたは何を聞きたい？

相談者：
わたしがね？

今井通子：
はい

相談者：
あの、今まで貸したりい、した分に関して、

今井通子：
はい

相談者：
あの、担保として、取ってありますよね。

今井通子：
はい

相談者：
それをね、あの、調停員の人がどうでも、返してよこせって言うんですよ。

今井通子：
うん

相談者：
だけどわたしは・・

今井通子：
それが成立するんですか？っていうことね？

相談者：
そうなんです・・彼女が・・

今井通子：
分かりました。

相談者：
自己破産する前に、わたしはそれ、文章でもなんでもない書面に残しておかなかったけれども、差押えちゃって、物なんですよね。

今井通子：
はい、はい・・ええ
それ、を、今日はお聞きになりたいんですね？

相談者：
そうです、そうです。

今井通子：
はい
今日はですね・・

相談者：
ええ

今井通子：
弁護士の大迫恵美子先生がいらしてますので、

相談者：
あーそうですか、ありがとうございます。

今井通子：
はい
お聞きしたいと思いますので。

相談者：
はい

今井通子：
先生よろしくお願いいたしまあす。

相談者：
はい、ありがとうございまあす。

（回答者に交代）