虐待を受けて殺したいほどの母の介護をやめたくない女のジレンマ

(回答者に交代)

坂井眞:
よろしくお願いします。

相談者:
よろしくお願いいたします。

坂井眞:
ま、弁護士の専門領域・・とは、恐らくちょっと違うんですけれども、

相談者:
すいません。

坂井眞:
いえいえ

相談者:
はい

坂井眞:
ただまあ、いろんな、ね?苦しい目に遭っている人たちが、弁護士のところには来ますので、

相談者:
はい

坂井眞:
ま、そういうレベルでしかお話ができませんけれども。

相談者:
はい

坂井眞:
ま、ちょっと、一緒に考えてみたいと、思います。

相談者:
よろしくお願いします。

坂井眞:
でえ、そうは言ってもね?

相談者:
はい

坂井眞:
あなたの、あの、夫、ご主人は、

相談者:
ええ

坂井眞:
すごく・・筋の通った素晴らしい対応して(含み笑い)・・

相談者:
はい

坂井眞:
いらっしゃるし。

相談者:
はい

坂井眞:
わたしの言うようなことは、もう聞いてるんじゃないかと思うんだよね。

相談者:
だと思います。

坂井眞:
うん

相談者:
で、今ちょっと先生が弁護士っていうことで。
「あっ」と思った一言が・・

坂井眞:
アハ(苦笑)

相談者:
1つあったんですけど。

坂井眞:
はい、はい。うん

相談者:
あのお・・まだ両親健在なんですけども、

坂井眞:
うん

相談者:
あの、兄が、そのお、自分の、お金は一銭も親に使いたくないと。

坂井眞:
うん

相談者:
で・・親戚には、自分が、あの、介護していることになっているので、

坂井眞:
うん

相談者:
あの、今、空いている実家をですね?

坂井眞:
うん

相談者:
売るって言うんですね。

坂井眞:
うん

相談者:
で、全部・・自分の物にするって言うんです。

坂井眞:
うん

相談者:
で、それはあ、ちょっと違うんじゃないかなと思ったんですが、

坂井眞:
うん

相談者:
とにかく、わたし、兄と喋りたくないので、

坂井眞:
うん

相談者:
黙って聞くしかなかった・・

坂井眞:
はい

相談者:
はい

坂井眞:
そのことについて法律的に話せば、
お父さんお母さんがもう91と92だっけ?

相談者:
はい

坂井眞:
認知の症状とかはあるんですか?

相談者:
はい。父があります。

坂井眞:
ご実家というのは誰、お父さんの物?

相談者:
はいそうです。父名義です。

坂井眞:
お父さんが、

相談者:
はい

坂井眞:
認知の症状があったとしたら、

相談者:
はい

坂井眞:
お父さんはもう自分で処分ができないから、

相談者:
はい

坂井眞:
ま、そもそも親の物を子どもが勝手に処分するってのはできませんし。

相談者:
はい

坂井眞:
でお父さんが今、そういうことを判断する能力が、もし、ないとしたらね?

相談者:
はい

坂井眞:
成年後見人が必要な、あー、その、財産的な処理を行うっていう形ですから、

相談者:
はい

坂井眞:
勝手に売ると言ったって本来売れないですよね。

相談者:
あ、そうなんですね。

坂井眞:
うん

相談者:
あ、分かりました。

坂井眞:
だから、あの、違法なことをやらない限り勝手には売れない。

相談者:
はい

坂井眞:
ということになります。

相談者:
あ、分かりました・・

坂井眞:
はい

相談者:
ありがとうございます。

坂井眞:
それで・・

相談者:
はい

坂井眞:
心の問題で、

相談者:
はい

坂井眞:
で、しかも自分の心の、おー、について、怒りの感情をそうじゃない感情にして、楽に生きて行きたいとまで整理されてるんだから、

相談者:
はい

坂井眞:
じゃあ、自分は、なぜそれができないんだろうか?って話ですよね?ご相談は。

相談者:
え、そうですねえ。はい

坂井眞:
で、怒りの感情ってのはお兄さんに対するもの?

相談者:
そうです。今はすごいですね。はい

坂井眞:
お母さんに対してはないの?

相談者:
・・あのお・・うん(ため息)・・ま、殺したいと思います・・フッ(苦笑)

坂井眞:
元々、虐待の、中心にいたのはお母さん(苦笑)だよね?

相談者:
そうですね。はい。殺したいなっては思いますけど・・

坂井眞:
うん

相談者:
息子が可愛いので殺しません。

坂井眞:
殺したいって思うんだ?

相談者:
思いますね。

坂井眞:
あー、やっぱりでもそれがあるんだよね?お母さんに対してはね?

相談者:
ええ、あります。はい

坂井眞:
でも、なん・・

相談者:
でも・・

坂井眞:
うん

相談者:
主人が言うんです。
「もう・・ママのほうが強いんだから」・・

坂井眞:
うん

相談者:
「殺さなくたっていずれ死ぬから」・・

坂井眞:
うん

相談者:
「もうあのときのママじゃないんだよ」・・て、いつも言ってくれるんです。

坂井眞:
で、その通りだと思うんだけど。
でもその殺したいと思ってるのになんで、あ、一生懸命介護してんですか?

相談者:
・・止められません。あの、物理的にもとても施設から近いとこに住んでいて、

坂井眞:
うん

相談者:
「何かあったらお嬢さんに電話する」っていう条件で入れた施設なので。

坂井眞:
うん。なんか・・

相談者:
うーん

坂井眞:
そこがなんか、自分を出せない・・

相談者:
はい。&#△%

坂井眞:
出せない理由をちゃんと作っちゃって、

相談者:
はい

坂井眞:
心の持ちようをね?、ですよね?

相談者:
ええ

坂井眞:
物理的なことじゃないもんね?これ。

相談者:
・・はい

坂井眞:
「怒りの感情をそうじゃない感情にして楽に生きて行きたい」・・
で、怒りをもう認めてますもんね?あなた。

相談者:
はい。すごいですね・・

坂井眞:
それには理由が、あるでしょ?

相談者:
うん、はい

坂井眞:
とんでもない目に遭っちゃって、

相談者:
はい

坂井眞:
心に傷を受けた。

相談者:
はい

坂井眞:
で幸にして今・・それを変えて行くだけの環境はあるんだから。

相談者:
はい

坂井眞:
・・じゃ、どうしたらいいのか?ってのはわたしのね?ちょっと専門じゃないからなんとも言えないんだけど、
日常的な気持ちの&#△、小さなことから変えてくしかないのかなと思うんですけどね。

相談者:
はい、分かりま・・

坂井眞:
ちょっと今井先生にバトンタッチしようかな。ハハハ(苦笑)

今井通子:
(苦笑)

相談者:
はい、はい

(再びパーソナリティ)


「虐待を受けて殺したいほどの母の介護をやめたくない女のジレンマ」への12件のフィードバック

  1. 違法であろうと遺産を一人占めしそうな兄!
    母親にガツンと言えれば、以外とスッキリするかも?勇気がいるだろうけどね

  2. 私の婚約者が幼い頃母親からDV受けていて、相談者と同じように兄は大事にされていた、という事を聞いていたので、どのような結論になるのだろう、と興味をもって読ませてもらいました。

    結果的に完全な解決策は無いんでしょうね。

    婚約者も親に送金している、って言ってたし親が死ぬまで愛情を欲しいんだろう。
    また、婚約者は、私に実家に帰るときは良い身なりをさせようとする。
    親から少しでも褒めて欲しいのかな、と思います。
    (そう考えると、私を婚約者に選んだ理由は社会的地位が少し高めだから?と少し悲しくなる)

    相談者には味方になってくれる夫がいるので、十分相談しながら、十分甘えながら生きていくしかないのではないかな?

    私も婚約者にそうしてあげたいと思います。

    1. 素敵な方ですね!
      是非とも、その婚約者さんに安心を与えてあげて下さい。

  3. 辛口ですみません。
    この相談者さんは、母親を憎むことで、生きる力が湧いてくるタイプかと思いました。だから、母親から離れないのかな、と。
    もし、憎むことで、自身が病んでいくタイプなら、たとえ母親と一緒にいたくても、精神的にも肉体的にも受け付けない。電話で少し話すだけで、ぐったりしてしまう。

    でも、この方は強い。そして、母親と距離をおくつもりもない。

    私の母と似ています。実母(祖母)を介護しながら、昔のことを思い出しては、恨みつらみをぶつけてました。
    他にも看てくれる兄弟はいるし、祖母はお金持ちだったので、施設に入れることもできたのに。
    母の言葉によると、兄弟の中で一番愛されず、いじめられ続けた母が、介護を志願したのは、祖母と離れたくなかったからなのでは?と思います。
    けれど、母親より大きくなって強くなった娘が、年老いて弱くなった母親にまだ愛を求めるのは、なんだか哀れな気がしました。

    間違っていたら、ごめんなさい。

    1. いや、距離を置ける人の方がずっと強いですよ。
      自分の心を守ることができる。過去を過去として、今を生きるために、離れる。そういう決意ができる人は、強いです。

      この相談者は、何かしら理由をつけて、母親から離れないで、憎いと言いながら、まだ愛されたいと思っている。
      しかも、まだ愛されたいと思っていることを、認められません。

      言い方はきついですが、一番頑なで、弱いタイプのアダルトチルドレンだと思います。
      まだ、全然抜け出せてないです。

      アドラー心理学では、ダイエットしたいと言いながら、お菓子が美味しくてやめられなくいんだもの…という人は、そもそも、無意識下では、痩せたいとは思ってない、と言います。
      人間は、無意識化でしたいことしかできないのです。
      できない時は、できない理由を探して、後付けで合理化するのです。

      この人は、本気で離れたいとは思ってないんですよね…。その依存心に気づかないと、憎しみから解放される第一歩も踏み出せないでしょうね…。

      1. 共依存脱し隊さんへ 辛口の匿名です。
        共依存脱し隊さんのおっしゃる、「頑な」という言葉が、私の母親にまさにピッタリです。

    2. ↑匿名さんのご指摘、まさに自分の母親のことを言い当てていてギョッとしました。状況も似ています。共依存脱し隊さんの解説も凄く参考になった‥いつもながら解説サンクスです。
      散々祖母(母親にとって母)の悪口を言っていたのに、介護は率先してやっていた。そしてその頃から「狂って」きた。どう「狂って」きたかを言葉で説明するのが難しいが、モラハラが酷くなっていた感じはある。匿名さんと脱し隊さんのご指摘でメカニズムが理解できた。おそらくサンドバッグ役が長女だった自分へ廻ってきたのだ、と。
      現在は母親と、ひいては親類まるごと没交渉。「狂った」母親と暮らしたのは計10年程。その間楽しかった思い出が一つもない。当人は、娘の気力を削って、縁を遠ざけた意識は持っていないだろうし、この先も意識しないだろう。自分の家族はある意味「彼岸の彼方」へ逝った。
      こう書いてる自分もまだ憎しみに捕らわれているんだろうな。共依存脱出はまだ道半ば。

      1. 子供がサンドバックになる。こういう場合によくある形ですね。お辛かったですよね。いや、今もお辛いですね。

        でも、距離を置いて、自分を守ることができたんですね!
        機能不全家族から、距離をうまく取れるようになるだけで、共依存は、70%くらい良くなってると思っていいと思います。

        偏った思考に縛られてしまっている親をかわいそうな人なんだなと思ったり、やっぱり憎いと思ったり、日によって気持ちは振り子のように、揺れ動くと思うのですが、それで十分なんだと思います。

        もう親が、自分を省みることはないですもんね。親が変わることはないですからね。自分がちょっとでも変わるしかないんですよね…。

      2. よくご存知でさんへ 辛口の匿名です。
        こちらこそ、私の気持ちを代返してもらってるみたいでした。
        祖母が毒親で、その娘つまり私の母も毒親。その連鎖を自分の代で食い止めたいので、正直なところ、母親にかまってる余裕はなく、自分の子育てで精一杯です。

  4. こんなにひどい虐待の回に弁護士…
    土地境界線問題にウルベみたいなもんだよね。

  5. 共依存脱し隊さんのアドラー心理学の喩えが一番、腑に落ちました。加藤先生も〈人はあなたの意識に反応するのではなく、無意識に反応するのです。〉とおっしゃっています。

  6. お言葉に甘えてお気軽にコメントしますが。

    無償の愛を注いでいるのは子から親へなのだと、どこかできいた。

    サンプル画像だけで泣ける。
    全ての子どもが幸せになれる時代が来て欲しい。

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