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ヤブ蛇となる危うい相続対策。前妻の子の存在を消す女の執念
テレフォン人生相談 2022年3月2日 水曜日
先生、脅しすぎ。
遊んでるでしょ。
夫に対する息子3人の法定相続分は6分の一づつ。
遺留分はその半分の12分の一。
300万円の不動産の持ち分を代償金として払うとすれば25万円。
微妙・・
人によるが、ひと月、二月分の生活費、あるいは大名旅行?
請求の動機にはなるかしら。
いずれにしても、これが遺言書をもってしても奪うことのできない息子たちの強力な権利だ。
だからこそ、生前贈与で不動産の名義を変えておくことをお勧めする。
大迫恵美子
「贈与された財産は、ご主人が亡くなると、計算上戻されて、正しく法定相続がどうなるのかって計算し直すということが行われる」
これは民法に明記される特別受益の持戻しのこと。
生前贈与は特別受益の代表。
ただしそれは、特別受益以外に遺産があるときに有効な処理。
あくまで現存する遺産の分配において贈与分を考慮するというのが民法の趣旨。
贈与を貰った人を受贈者と呼ぶが、遺産がないときに受贈者が贈与分を分配したり補償する義務はない。
だから、夫に不動産以外の資産がない相談者がこれを心配する必要はないわけだ。
さらに、贈与税を払いたくなかったら、年間非課税贈与枠110万内に収めればいい。
3回に分けて足掛け3年で土地・家屋の持ち分を移せばいいだけの話。
自分で登記手続きすれば、必要なのは印紙代総額15万ぐらい。
これで万が一、前妻の息子たちが何か言ってきても、遺産はありませんの一点張りでOK。
たとえ預貯金があったとしても、やりとりの必要すらない。
だって遺産の在り処を突き止めるのは前妻の息子たちの役割だけど、20年以上前に別れた父の不動産以外の財産なんてアンタの協力なくして調べようがない。
それでも不安なら逐次アンタ名義に移動してペンペン草にしておけばいい。
てか、預貯金がないというのは、その対策とってるっていう意味でしょ?
注意するとすれば、死亡後に口座が凍結されないようにすること。
凍結されると、前妻の息子たちの同意が必要になる。
もっとも、アンタ自らが申告しない限り凍結の心配はない。
しれっと全額下ろせばいいだけだ。
もしアンタが大迫先生のクライアントだったら、アドバイスは以上のようなものになる。
ま、テレフォン人生相談は先生の息抜きだから。
相談者: 女50歳 夫66歳バツイチ 息子18歳 前妻との間に40歳と37歳の子供がいる