親の成年後見人にもなれない姉と弟。弱ってきた両親の財産を争う

(再びパーソナリティ)

加藤諦三:
もしもし?

相談者:
はい

加藤諦三:
あの、今あ、ほんとに、坂井先生に色々、具体的ないいアドバイスを、

相談者:
はい

加藤諦三:
伺ったので、

相談者:
はい

加藤諦三:
そのように、や・・りますよね?、あなた。

相談者:
そうですね、あのお、ま、例えば、弁護士さんを立ててえ、弁護士さんがじゃ、こうこう、こうしないといけませんよ、って言われたとしても、弟はそれに応じない、と思うんですよ。

加藤諦三:
いや、今あ、言われたように、弁護士さんから言われても、弟は応じないっていうのであればね、

相談者:
はい

加藤諦三:
弟と関係なくう、坂井先生の言われたことを実行していくということは出来ないんですか?

相談者:
ああ

加藤諦三:
つまり、成年後見人を選んでっていう。

相談者:
ああ
(ピンポン♪と来客みたい)
そういうことをしてもいいわけですね・・

加藤諦三:
ええ。
なんか、弟さんに囚われますよね?

相談者:
ああ、あー

加藤諦三:
なぜ、そこまで弟に、囚われてるのか、ですよね?

相談者:
や、も、すごく怖いんです、はい

加藤諦三:
怖いってことは、弟さん、すぐに怒るの?

相談者:
はい

加藤諦三:
あなたが怖いって言ってるのは、

相談者:
はい

加藤諦三:
実は、人を脅したり、怒ったりですね、

相談者:
はい

加藤諦三:
凶暴になってみたりですね、

相談者:
はい

加藤諦三:
実際には、ものすごく、怯えてる人でしょう?

相談者:
あ、そうかなあ・・

加藤諦三:
すごい、怯えてるからあ、人に対して、ものすごい、強圧的な態度に出たり、怒鳴ったりする。

相談者:
うん・・
親が、

加藤諦三:
怖がるほど、すごい面を出してくるってのは、あなたを、実は、彼、ものすごい、不安なんですよ。

相談者:
はい

加藤諦三:
ですから、あなた自身が、この弟に囚われないで、

相談者:
はい

加藤諦三:
坂井先生が言われたように、淡々と、事務的手続きを、

相談者:
あー

加藤諦三:
例えば成年後見人を選ぶというような、事務的手続きを進めていくっていう態度は、出来ないですか?

相談者:
そうですね。
それしか、ないですね。

加藤諦三:
それしかないと思いますよ。

相談者:
ああ、分りました、はい

加藤諦三:
あなたが怯えるとねえ、余計、凶暴になりますよ。

相談者:
あー

加藤諦三:
あなた怖いからって言うけど、怖いって思ったらだめですね。

相談者:
あー、はい、分りました。

加藤諦三:
こういう人はね、根が弱いんです。

相談者:
そうも思ったりしてます、はい

加藤諦三:
ですから、こちらがキチンとした態度で出たら、

相談者:
はい

加藤諦三:
もう、ガラッと変わります。

相談者:
あー

加藤諦三:
ここは腹を据えて、きちんと、した態度に出れば、上手くいく、はずだと僕は思ってます。

相談者:
はい、分りました。

加藤諦三:
はい、どうも失礼しますう。

相談者:
はい、ありがとうございましたあ。

加藤諦三:
自分で自分をスゴイ、と思ってる人は、心の底でものすごく怯えています。

(内容ここまで)

一番そばで面倒を看ている人が成年後見人になって、他の兄弟もそれを承諾する。

これがあるべき姿なんだけどねえ。
別に弁護士の売上げに貢献しなくたっていいのに。

坂井弁護士が、「普通のこと」というように、
親の財産管理を、アカの他人に依頼しなければならない兄弟だらけだということなのね。

兄弟仲がいいというのは名実ともに財産なんだな。

 

今日のもよく分らん。
引っかかることが多くて。

ま、もめてるときの片方からの説明なんてのは割り引く必要がある。

なので、いつものように、おかしな点を推察する。(笑)

 

弟による取引履歴の調査

弟が、40年前からの口座を調べ出したって、なんじゃそれ。

どうやって?
銀行に聞いったって応じないよ。(通常は5年、頑張って10年)

ここら辺は、相談者の早合点だと思う。

単に家に保管してあった40年前からの通帳”も”、引っ張り出してたってことじゃないの?

弟が調べたかったのは、あくまで自分が戻って来る前の数年間。
銀行に行って調べたのはその数年間のデータ。

弟が、相談者を疑ってたのは確かだね。

でも
「お前(相談者)が盗ったんだろう?」

これは、たぶん罵(ののし)ってるだけでしょ。
せいぜい、親に使わせたのはお前だろ?、ていう意味。
印鑑も持っていない相談者が引き出せないことぐらい知ってるさ。

 

早合点は相談者の得意技

相談者の早合点って、他にもあって、
例えば、成年後見人に対する認識なんか、その最たるもの。

自分が就任するつもりで、実家からの距離がネックだとか、それ一体誰に相談してんだっつうの。

 

弟が親の口座から下ろした件

それから、
「(弟が)すごい金額を下ろしている」って言うけど、
使われてしまったの?
違うよね?

相談者自身が言うように、弟は元々カネ持ってんだし、貯めたい人なんでしょ。

じゃあ、移動させただけじゃないの?
利率とか、運用益を考えてさ。

(もちろん、移動先教えないんだったら問題だし、リスクマネーだとしたらやり過ぎ)

 

郵貯の件

あと、相談者が持って帰ってきた郵貯の通帳。
両親の年齢ぐらいだとキャッシュカードを持たないことも多いから、保全のつもりでというのは分る。

だけど、保全のつもりだったら、それ以降、相変わらず1年以上も親から遠のくっておかしいよ。

それって、やっぱり、両親のための保全じゃなく、相談者自身のためだったってことにならない?

ちなみに、母と弟が紛失届を出した時、郵便局員が相談者に知らせてきた件。

これは別に大した話じゃなくてね、

郵便局の窓口で、母と弟が、通帳は相談者が持っているという事実を告げたまで。
で、郵便局員が念のために、その場で確認を取ったわけだよ。

ここら辺の弟の振る舞いは、なんていうか、几帳面ささえ感じるし、
むしろ、相談者の方に、母の了承も得ずに強引に持ち出した疑いが生じる。

 

 親の介護の件

さて、核心にいくけど、

両親は2人暮らし?

日常生活は誰が支援してんの?

要介護2と3ということは、介助が求められるわけだけよ。
ヘルパーが24時間ついてるわけでもあるまい。

車で2時間の相談者には無理。
行き来がないってことは自分で言ってるしね。

てことは、歩いて20分の距離に住む弟が看ているわけだ。

 

弟の人物像

両親が心配で、定年を1年早めてまで帰ってきた一人息子。
少なくとも両親の目には、こう映っている。

両親の近くに居を構え、面倒を看る。
これは、事実のようだし。

弟が、相談者の旦那に対して愛想がいいっていうことだって、当たり前っていうか、むしろ常識的な大人の付き合い方だ。

 

どう?

弟と反目している相談者が話す内容だけで組み立てても、180度違う弟が浮かび上がる。

いや、弟の金に対する執着まで、否定するつもりはないよ。
だけど、両親との関係にフォーカスすれば、

(相談者の言う)両親から搾取する弟
VS
(話から導かれる)両親想いの弟

どっちが信憑性ある?
少なくとも、五分五分じゃない?

 

家族の構造

家族にどういう歴史があるのか知らんけど、
この4人家族は、1対3。

いうまでもなく相談者が1なんだけど、それって、昨日、今日に始まった話ではない。

相談者も頭では分ってるくせに、いまだに認められないんだな。
実家が気になってし方がない。

でもさ、

実家が気になり出したのは、弟が帰って来てからなんだよね。

違うって言うんなら、
なぜ、いまだに車で2時間なの?
もし、弟が帰って来なかったら、両親のこと、一体どうするつもりだったの?

弟にお前呼ばわりされて、しかも両親がそれを仕向けてて、ひどい3人なのは分る。

でも、理由もなしにってのは考え難い。

理不尽であったとしてもね。

それを語ろうともしなかったけど。

 

悩みの本質

残念だったのは、回答が相談の趣旨からズレてたこと。

最初、相談者が加藤氏に訴えてたのは、

「もう、弟も両親もいないと思って生きていった方がいいのか?」
「自分はどう考えて生きていけばいいのか?」
「両親に会いに行きたいけども、行けない状態で、悲しいというか、虚しいというか、残念っていうか」

これ、加藤氏も坂井氏も置き去り。

 

女65歳。

結婚して築いてきた家庭での役割が終わり、
再び、湧き上がってきた、仕舞い込んでいた感情。
弟と両親が接近したことで火がついた。

家族を恨みながら、家族が恋しい。
彼女を苛(さいな)むのは、この矛盾した感情だ。

プラス、親の財産の分け前も絡んで訳分らなくなってる。

成年後見人を立てたところで救われんのだよ。


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