虐待を受けて殺したいほどの母の介護をやめたくない女のジレンマ

テレフォン人生相談 2020年9月1日 火曜日

近くの実家で離れて暮らす両親が施設に入所し、在宅で看るよりも大変になった。
母に虐待を受けてきて怒りの感情の処理のし方が分らない。

 

女 「カセットテープっていうやつで、2箇所こう、押して録音をしまして」

知ってるよお♪
赤いボタンと再生ボタンね。

てか、要るのか?その描写。

 

施設に入ったら面会以外にやることなんて何もない。
爪切り、ひげ剃りぐらいはついでのひと手間で、オプションを減らすために着替えの取替えとか。

在宅介護よりも大変なんてことはあり得ないのだが、経済的なものかしら。

相談者 「緊急時にはアタシが駆けつけることが条件」

それ緊急時の連絡先。
どんな施設でも記入させられる。

相談者がやっていたとか言う在宅介護(のようなもの)は、施設入所後のルーチンすら負担が増えたように感じる程度のもの。

 

重箱の隅をつつくのはよそう。
だけど小さい頃のエピソードが365日なら生きていけない。

アタシの場合は父親だけど、キレたシーンだけを並べれば今なら逮捕案件の虐待父。

一方、自分のことは後回しに家族のために働き、教育を受けさせ、資産を残した慈愛の父。

どちらに仕立てようがアタシの胸先三寸。

アドバイスに詰まる回答者にさぞ胸スクだったことでしょう。

 

言葉責め、
溺愛する兄、
成人後の無心、
結婚で得た出来すぎ家族、
関係を切れない母・・

状況はそっくりなれど違いは女のキャラ。
坂井弁護士の手に余る相談に大原敬子はどう答えたか?
切りたいけど切れない。立て板に水に母をディスるも本音は‥

日常を語らずエピソードを盛ると悲惨な相談が出来上がる。
50歳の僕がイカレタ嫁の言いなりになってしまうのはナゼ?

 

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 坂井眞(弁護士)

相談者: 女54歳バツイチ 夫54歳 息子中2 施設入所中の父91歳 母92歳 兄62歳

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間断なき360°のイジメに遭い続けた哀れな女とは裏腹なファイトバック

テレフォン人生相談 2020年8月31日 月曜日

ファイトバック: 反撃

相談は、
「憎んでいる主人とどういうふうに暮らしていけばいいのか?」

離婚は頭にないらしい。

両親、学校、舅姑、夫・・
いじめに遭い続け、娘2人もイジメられる側として引き継いでいるもよう。

 

関係無差別ということは、いじめられ因子を持ってるのね。
女に欠けているのはこの自覚。

人は勝手に他人に張ったレッテルで、それに相応しい態度を勝手に求める。
求めたものと違った態度に嫌悪する。

お笑いコンビのハリセンボンはブスキャラでその地位を確立したが、近藤春菜がご意見番を務めるようになってアンチが湧いてきた。

眉間にシワ寄せて社会にモノ申す姿はキャラではない。

相談者は周囲が求めるキャラじゃないの。

それでも近藤春菜は圧倒的なアドバンテージを手に入れていて、少々のアンチぐらいどうってことないのだけど、相談者には何もない。
はね返せなければ恨みをつのらせるだけ。

40にもなれば生き様が顔に出る。

 

「自分がいじめられて嫌だったので絶対しないように育てたつもり」

それはマイナスをゼロにしただけ。

「子どもに愛情を掛けたいんですけど上手く掛けれない」

意識しないとできないのかしら。
写し鏡の娘には。

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 大原敬子(幼児教育研究)

相談者: 女41歳 夫45歳 長女10歳 次女7歳

今日の一言: もう1つ別の視点で2人の関係を見る。

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二世帯住宅に住む権利。公正証書遺言と遺留分。互いの切り札を隠す緊迫の協議

テレフォン人生相談 2020年8月29日 土曜日

30年前に舅姑の共同名義の土地に建てた二世帯住宅に住む。
家は相談者の住まいは夫名義、もう一方は舅姑と夫の妹の住まいで義妹名義。

3年前に舅が亡くなったときに夫が義妹に相続の話を持ちかけるも応じてもらえず、一年前には姑が亡くなった。

義妹は夫が看護に関与してこなかったことを理由に通帳の開示も拒む。
夫が調べたところ、すべての財産を義妹が相続する内容の公正証書遺言が存在した。

今住んでいる二世帯住宅の権利に不安を抱えている。

 

玄関、水周り・・ほとんど別棟に近いくらいの作りでないと、この関係は辛かろう。

いずれにしても壁1枚。

相談者 「妹と主人と長男と3人で話しまして‥」

長男?
すでに代替わりを想定しているわけだ。
露骨すぎない?

今後、相談者の夫が亡くなっても、義妹の財産は相談者の子どもが代襲相続するし、夫より先に義妹が亡くなれば夫が相続する。

考えたくもないだろうけど、義妹が入籍でもすれば取り返しのつかないことになる。

 

公正証書遺言を公にするか否か。

通常は相続の開始時点で公にするもんだが、義妹の立場で考えると、現在の振る舞いは分からなくもない。

公にすれば、兄は遺留分を請求(遺留分減殺請求)してくる。

兄の遺留分は4分の一。
遺留分減殺請求をされた時点で土地は兄との共同所有となる。

妹は4分の3の持ち分とはいえ、兄の承諾なく処分することも出来ない。
分筆するにもどこを境界線とするかは兄との合意が必要。

住み続ける権利(使用貸借目的の終了)で争うどころか、それ以前に義妹は退去を要求することすらできなくなる。

 

では、公正証書遺言を公にしないとどうなるか?

相談者の夫にとって当面は不利益が生じるわけではないので現状のまま月日が過ぎていく。

遺言に基づき、土地はすべて義妹のものだ。

どう?

公にする ⇒兄の反撃⇒義妹だけの土地でなくなる。
公にしない⇒兄の沈黙⇒義妹だけの土地

こういうの、利得表といって意思決定ツールなのだけど、
作るまでもなく、義妹にとっては公にする理由がない。

義妹 「心配だろうから土地の名義は今のまま父親と母親の名義で変えないでいるから」

 

ただし、

ここで問題になるのが、遺留分の時効。

一つは、相続の開始すなわち死亡から1年なので、これを起点にすれば、父、母ともに過ぎてしまっている。

もう一つの起点が、遺留分を侵害されていることを知ってから1年。

相談者の夫は遺言書によって遺留分の侵害を知るわけだから、母はもちろん、3年前に亡くなった父親の遺留分の権利(遺留分減殺請求権)も未だ失っていないということになる。

義妹と腹の探り合いをしている場合ではない。

坂井眞は恨まれないか?

急ぐ必要がある。
夫が公正証書遺言を請求したという事実は重い。
時効へのカウントダウンは始まっている。

時効のストップは簡単。
遺留分を請求するという意思表示だけでいい。

妹に内容証明郵便を送りつけるだけだけど、これ以上険悪にならないように、まずはフェイスツーフェイスで遺言の存在を共有するところから。

遺留分の時効の1年と、
義妹が亡くなるまでのゥン年。

時間はアンタらにとって敵にも味方にもなる。

 

一千万に舞い上がり遺留分の数千万を失う男
後で分かった遺産総額3億円。10年後の遺留分請求は可能か?

 

パーソナリティ: 今井通子
回答者: 坂井眞(弁護士)

相談者: 女64歳 夫71歳 2人暮らし 家庭持ちの息子34歳 娘31歳 父は3年前に他界 母は1年前に他界

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辛い地元を離れ転職重ねたアスペ長男が親の心配よそに借金してハマるマルチ商法

テレフォン人生相談 2020年8月28日 金曜日

長男27歳は17歳のときにアスペルガー症候群の診断を受け、専門学校卒業後、都会で仕事を転々とし、現在無職。
水道料金や税金の滞納など40万の借金を抱えている。

生活力がないので姉と暮らしながら、障害者支援センター、ハローワークなどを訪ねて自立を目指しているものの、マルチ商法(*)にハマっていて辞めようとしない。

(*)マルチ商法: これは被害者や取り締まる側が用いるネガティブな言い方。法的要件を備えていれば正当なビジネスモデルで、その場合はネットワークビジネスと呼ばれる。

 

姉が神。
同居するだけにとどまらず、弟を自分の仲間にも迎え入れて、仕事先まで頼んで。

で、本当に仕事を紹介してくれる友人が現れるのが何気にすごい。

類は友を呼ぶ。

 

成年後見人制度の3段階。
被後見人の症状の重い順に、後見、保佐、補助。
(3つ合わせて後見人等)

ちなみにアタシは真ん中の保佐人。
母親の。

3つのうちどれになるかは裁判所が決めることなんだけど、医師の意見が強く反映される。

なんだけど、最初に言うと、診断を受けるまでもなく、相談者の長男に認められることはない。
一番低い、補助も無理。

理由は長男本人が望まないから。

大げさでもなんでもなく、成年後見人制度は、民法の根幹を成す所有権とバッティングする制度。

だからこそ裁判所は後見開始(後見人等の決定)に慎重で、各地裁の専任チームが事に当たる。

一番重い後見と、保佐、補助とでは大きな違いがあって、それは本人の意向を後見等開始の要件とするかしないか。

後見だけは意思表示が無理、あるいは他人に容易に誘導される状態なので、本人の意思とは関係なく後見が開始される。

一方、保佐と補助は自分の財産の処分について他人に委ねたくないと本人が思えば、いくら医師の保佐相当、補助相当の診断があっても裁判所がそれを認めることはない。

相談者 「判断能力に欠ける」

ここがすごく難しいところで、
長男 「商品はいいので買いたい」

これはしっかりと判断してるの。
相談者とは単なる意見の違い。

誤解を恐れずに言うと、人には
無駄遣いをする権利、
騙される権利
がある。

言うまでもなく、ギャンブルで破産しようが、宗教団体に全財産を寄付しようが本人の自由。

身内が私的に関与するぐらいは何の問題もないが、そこに国、司法が関与しないというのが、民主国家たる所以だ。

もちろん程度問題ではあるのだけど、洗剤や鍋やサプリを売ってセレブ生活を夢見ようとも、実際に成功者がいる限り、たとえそれが天文学的な確率であっても詐欺ではない。

馬鹿にされ、線路に寝かされ、地元を離れた長男が、夢を語られ「君にもできる」、「いっしょ頑張ろう」と暖かく迎えられたらイチコロ。

マルチの入り口が姉の友人だったなんていうオチじゃないことを祈るだけ。

自分消費に商品を買うだけなら目くじら立てなくてもいいんじゃない?

マルチ商法から目が冷めた娘がたどり着いた先。
ネットワークビジネスで失敗した娘の今の仕事を知ってショックを受ける女58歳

 

パーソナリティ: 加藤諦三
回答者: 中川潤(弁護士)

相談者: 女57歳 夫60歳単身赴任中 都会で暮らす長女29歳 長男27歳 次女23歳と同居中

今日の一言: すべての結果には過程があります。

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努力虚しくパワハラ退職2桁の電気工事士へ野島梨恵の猿山で気づくイジメ克服記

テレフォン人生相談 2020年8月27日 木曜日

41歳で転職を10数回繰り返している。
いずれもパワーハラスメントに遭って退職。

コミュニケーションに難があることは自覚していて、発達障害の診断を受けたこともあって、障害者枠で入社したこともあるが、そこでも同様な目に遭って続かず。

話し方教室に通ったり、お寺でお経を上げたりしているが、効果はあがってない。

最近もパワハラ被害を担当部署に訴えて、一応事情聴取や上司との面談はあったが、結局退職し、現在は無職。
両親とも話をするが、分かってもらえない。

 

少なくとも15分でおかしなところはなかった。
話し方はお世辞にもスマートとは言えないけど、個性の範疇。
仕事にまったく支障はないでしょ。

本人が言う滑舌の悪さもなし。
舌や歯のハンデはなく、たぶん特定のシチュエーションにおける精神的なもの。

なんだか、相談者の正当性を挙げてるようだけど、逆だから。
何が言いたいかというと、退職の原因はこういう末節なことではないんじゃない?

 

パワハラの典型で、被害者と加害者の話の起点が違う。

被害者の起点はパワハラ行為。
加害者の起点はそのきっかけとなった被害者の振る舞い。

法律相談じゃないんだから、相談者は加害者目線の起点から話を起こす必要があるのに、案の定。

直近の会社の話なんてパワハラであることに異論はないけど、その前に自分のやったことを話さないから、第三者はアドバイスのしようがない。

もし身に覚えがないんだったら、十数社の上司は全員キチガイなのね。
転職3桁に向けて頑張れと言うしかない。

他の人はどうしてんですか?って、実家ぐらしのアンタにサラリーマンの本当の悲哀は分かるまい。

「辞めます」と言えるならどんなに楽か。
妻子を路頭に迷わすわけにはいかないの。

キムタクが残り、あとの3人が去ったのは背負ってるものの差だ。
(中居くんはキムタクとも3人とも共にせず、しばらく残留した後に独立)

男は所帯を持って一人前。

 

パーソナリティ: 柴田理恵
回答者: 野島梨恵(弁護士)

相談者: 東北なまりの男41歳未婚 実家暮らし 父68歳 母64歳

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普通に戻って欲しい。大切に育てた娘が大学で母の理想からかけ離れた乱れた生活

テレフォン人生相談 2020年8月26日 水曜日

小さい頃から、ピアノ、バレエ、英会話などの習いごとに頑張って、お嬢様ぽかった娘。
大学2年頃から同じサークルの友だちに感化されて、髪を赤く染めたり、バーでアルバイトをしたり、学生ローンから督促が届いたり、昼過ぎまで起きてこない昼夜逆転の生活をするようになった。

 

なかなかのツワモノ。
何がって迷いがない。

ウルベ女史の相談スタイルはコーチングと呼ばれる手法で、スポーツ界で有効性が認められたものが、20年くらい前からビジネスの現場でも提唱されてきたスタッフの育成法。

コンセプトは、共感、信頼、期待。
あくまで問題解決法を考える主体は選手(スタッフ)本人。
その解決策は選手(スタッフ)のやり方。

選手(スタッフ)が行き詰まって「どうしましょう?」と来たら、
コーチ(マネージャ)は「何が問題?」「君はどうしたいの?」

ちなみに従来型の育成がコーチングに対してティーチング。
間違いを指摘して、正しいやり方を教える。

テレフォン人生相談の回答者の中ではウルヴェ以外は全員がティーチングだ。

コーチングはスタッフに自信とやる気を与え、主体性や自立心、何より問題解決能力を育てる。
と言われるんだけど、ネックは時間。

納期が明日に迫ってて「君はどう思う?」
なんてやってられない。

15分でそれを試みるウルベ女史はかなりチャレンジングなわけだ。

 

もう一つコーチングが機能しないケースがある。

コーチングの起点はあくまでスタッフで、自分のやり方に疑問を持たないと始まらない。

これが、今日の相談者に欠落してしているわけだ。

ウルベ 「色々な生き甲斐を見つけるというのはやらない方がいいということになりますが、それで合ってますか?」

この質門に「いいえ」と返って来ないんじゃ、もはや立つ瀬がない。

しかも、ところどころに極めて正論が混じってるのがややこしい。
相談者:
「親のお金で学校に行ってる」
「学生の本分は勉強」
「けじめをつけて欲しい」

 

時間と起点。
コーチングの前提2つも欠いてはいかんともしがたい。

で、ティーチングに頼ることになる。
「あなたはお嬢さんの心に関心がない」
「お嬢さんはあなたのものではない」

響いたかしら?

 

ただ言ったって同居。


「太く短く生きる」
「結婚なんてしない」

象徴的に紹介しているけど、どこにでもある母娘のやりとり。
別にかしこまって決意表明したんではなく、母の小言への単なる返し。

赤毛なんて母親の嫌のことをワザとやってる。
やりたいことが見つかったなんてもんじゃなく、遅れてきた反抗期。

ピアノにバレエに英会話なんてペット化する母親としていかにも。
4つ下の夫に、38歳で授かった娘。
慌てて人並みをキャッチアップした自分の轍を娘には踏ませたくない親心。

 

時間と起点に加えて最後にもう一つ、コーチングには欠かせない条件がある。
コンセプトにも挙げた信頼関係。

よく知らない人からの質問攻めは腹が立つ。でしょ?
(相談者目線のリスナーがウルベを嫌う理由でもある)

「昼夜逆転は悪くない」
「勉強しないなんて普通」
こんなこと言う人は、信頼関係どころか相談者にとっておかしな人たち。

 

外向きの反抗期の方が引き込もりよりはいいでしょ?
もっと恐ろしい自覚のなさ
中学にも行かず日がな一日猫と暮らす娘35歳。対人恐怖症の母の心配の今さら

でも大学デビューをこじらせるとヤバい。
スノボにギター。大学デビューの薬学部の息子が留年。果ては「辞めて投資やりたい」

 

パーソナリティ: 玉置妙憂
回答者: 田中ウルヴェ京(シンクロ銅メダリスト、メンタルトレーナー)

相談者: 女60歳 夫54歳 一人娘22歳大学4年

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ニッポン放送ラジオの最長寿番組「テレフォン人生相談」のファンサイト。文字起こし&コメントブログ。 あらゆるお悩み、身の上相談に専門家がズバリ回答。

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