引きこもり に関連する悩み相談
厚労省の定義だと引きこもりは、
「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」
「準引きこもり」という言葉もあって、これは趣味などに限って出かけていくこともあるような引きこもりを指し、前者を狭義の引きこもり、後者を広義の引きこもりと呼ばれている。
15歳から40歳未満の引きこもり人口は狭義の引きこもりが24万人(0.6%)、広義の引きこもりは70万人(1.8%)と推定される。
<内閣府 2010>
原因は様々だが、一つはなんらかの精神疾患を患っているという説。
これなどは、治療をすれば引きこもりも治るという論理になるのだが、事はそう単純ではない。
疾患が治っても、引きこもりの期間そのものがハードルとなり、学校や職場に復帰することが難しいからである。
本人もこのことを自覚していることが多く、一旦引きこもると、それが引きこもる原因となり、さらに長期化するといったスパイラルに陥る。
厚生労働省の国立精神・神経センターによる引きこもりの定義には、「単一の疾患や障害の概念ではない」と明記されているが、そうした事情も考慮したものと思われる。
社会復帰には専用のプログラムが求められる理由である。
引きこもりの高齢化が問題になっている。
上記で示したの2010年の引きこもり人口は、10年後の2020年には、50代未満の引きこもり人口、20年後の2030年には60代未満の引きこもり人口となるのは自明である。
番組の相談でも、このことを反映して、中年以降の引きこもり相談も見受けられる。
大半は親からの相談である。
回答者は精神科医、教育者、たまに弁護士と、限定されてはいない。
引きこもりに至った何らかの原因があるわけで、まずはそれを探ることが試みられる。
回答としては公的な支援機関の紹介から、接し方まで幅広い。
即効性の解決法がないのは当然で、アドバイスを根気よく続けていくことが求められ、まさに相談日が新たなスタートとなる。
たまに、もう状況的にどうしようもないような相談もあって、相談者の心も持ち様に焦点が移さるといった、見方によっては残酷なものもあったりする。