ナルシスト に関連する悩み相談
ナルシズム、すなわち自己愛の強い人のことをナルシストと言います。
正しい呼称は、それぞれ、ナルシシズム、ナルシシストですが、日本ではナルシズム、ナルシストの方が通りがいいようです。
具体的には、うぬぼれの強い人、自分中心で物事を考える人をナルシストといい、振る舞いとしては、尊大で、格好をつけたがり、日に何度も鏡を見るというような人です。
ただ、同じナルシスト的振る舞いでも、それが似合ってる人よりも、ギャップのある人がナルシストと言われます。
本人にギャップの自覚はありません。
そして、このギャップこそが、ナルシストが人間関係のトラブルを抱える原因となります。
つまり、人からの扱われ方が、自分が期待するものとは違っていて、イライラや、相手に怒りを感じてしまうわけです。
悩みのかなりの部分が、目の前で起きている事象そのものではなく、その事象をどう解釈しているか?による、というのは、テレフォン人生相談の顔でもある加藤諦三氏の立場ですが、その意味において、番組に登場する相談者のかなりの人がナルシストであるというのも頷けます。
うぬぼれ屋をナルシストと呼ぶというのは一般的な使われ方ですが、ナルシストには、一見するとこれとは真逆のタイプが含まれることは、あまり知られていません。
自己愛、ナルシズムが病的なまでに強くなると、自己愛性パーソナリティ障害と言われますが、これには大きく顕在型と潜在型の2つのタイプがあります。
ここまで述べてきた一般的なナルシストは、このうちの顕在型です。
これに対して、あまり知られていない潜在型のナルシストは、人の評価に過敏に反応し、傷つき易く、内気で、人の中心となるのを避けるタイプです。
潜在型のナルシストとは恥に対して異常なまでに臆病な人です。
恥をかくという感情は、自尊心を傷つけることに他なりません。
プライドが高い人ほど恥を恐れます。
潜在型ナルシストの控えめに見える振る舞いは、実は高い自尊心を守るためなのであって、自己愛そのものなのです。
テレフォン人生相談には、ナルシスト本人からの相談と、ナルシストに振り回される人の両方からの相談が寄せられますが、特に本人がナルシストであると指摘を受けたときのリアクションは聞き所です。
なお、他人の振る舞いに感情が強く左右される傾向は、依存心との関係が深く、このため、依存心に分類される記事との重複が多くなっています。